米国EVマーケット調査専門企業のRecurrentが、2万6000台以上の電気自動車の実走行データを分析し、2025年における中古EV市場の最優秀車種を発表しました。今回の評価では、バッテリー性能や充電速度、価格などの10項目で総合的な評価が行われ、2023年モデルの日産アリアが栄えある第1位に選ばれました。
アリアは発売当初、高価格帯のポジショニングにより期待されたほどの反響は得られませんでした。しかし現在、多くのグレードで3万ドル(約463万円)以下での購入が可能となり、高い競争力を発揮。特に寒冷地での性能は群を抜き、氷点下環境下でも最大航続距離の83%を維持できる点が高く評価されました。また、プロパイロット2.0による先進的な運転支援機能や、快適な室内空間も魅力となっています。
第2位には、2020年モデルのテスラ モデル3が選出されました。353マイル(約568キロメートル)という優れた航続距離と、テスラ独自のスーパーチャージャーネットワークへのアクセスが評価のポイントとなりました。近年の大幅な値下げにより、60%以上の車両が2万5000ドル(約385万円)以下で取引されており、中古EV税額控除の対象となる点も購入のメリットとして挙げられています。
第3位は2021年モデルのヒョンデ KONAが獲得。258マイル(約415キロメートル)の航続距離を持ちながら、航続距離1マイルあたりのコストが全エントリー中最も低いという優れたコストパフォーマンスが特徴です。ただし、後部座席のスペースが限られているため、家族での使用には不向きという指摘もあります。
その他、フォード マスタング マッハE(2021年モデル)やシボレー ボルトEUV(2022年モデル)、フォルクスワーゲン ID.4(2021年モデル)なども上位にランクインしました。特にマッハEは、最近のソフトウェアアップデートによりテスラのスーパーチャージャーネットワークが利用可能になるなど、使い勝手が大きく向上している点が評価されています。
ちなみに、現時点での日本国内におけるメーカー認定中古車の価格は、日産の2023年式アリアは約467万〜738万円、テスラの2020年式モデル3は約282万〜314万円といったところ。ヒョンデのKONAは、日本での販売が2023年11月からとなっています。
メイン画像:中古車市場で最優秀車種に選ばれた2023年式の日産アリア