電動革命の波に乗る! EV株投資の秘訣 第39回 by じんべい
こんにちは、じんべいです。
日本時間11月7日早朝、テスラの2025年株主総会がギガテキサスで開催されました。
最大の焦点は、あの「イーロン・マスクの1兆ドル規模の新報酬プラン」。
結果は、賛成率75%超の圧倒的承認!
この数字によって、イーロンへの信頼が揺るぎないことを証明しました。
「テスラ株を手放すな!」
プレゼンの最中にイーロンが発したこの一言は、投資家の胸に深く響きました。これでイーロンは今後10年間、再びテスラを率い、次の8.5兆ドル企業を目指す道が確定したのです。
ギガテキサスは熱狂の渦――ロボットもダンスも登場!
株主投票結果の発表が終わり、イーロンが登場すると会場は「イーロン!」コールで埋め尽くされました。

今回の総会は、まるで映画のような演出。テスラのヒューマノイドロボット「オプティマス」が登場し、ステージ上で見事なダンスを披露。イーロンも上機嫌で一緒に踊りながら、こう語りました。
「ほとんどの株主総会は眠くなるほど退屈だけど、テスラの総会は最高だ」
ワイヤーも支えもないオプティマスの動きは、もはや実験段階を超えた完成度。テスラがロボティクス企業として進化していることを実感させる瞬間でした。
サイバーキャブは2026年4月生産開始! 完全自動運転仕様
最初のハイライトは、ロボタクシー専用車「サイバーキャブ」。イーロンは、最新映像を交えてこう語りました。
「サイバーキャブはペダルもハンドルもミラーもない。完全自動運転専用に設計された初の車だ。生産は2026年4月に始まる」

従来の発表よりも早いスケジュールで、FSDに最適化された次世代EVがいよいよ現実に。ラインでは、ロボットがロボットを組み立てるアンボックスト・プロセスが採用され、10秒ごとに1台が完成するという驚異的な効率を実現しています。
イーロンはさらにこう続けました。
「最終的には5秒ごとに1台を生産できる。年間500万台も夢ではない」
バッテリーにはテスラ独自の4680セルが使用され、同セルはオプティマスにも搭載予定。まさにAIとロボティクスが融合したモビリティの象徴といえるでしょう。
【FSD完全自動運転】「長靴をはいた猫」にたとえたテスラ車の本質
次に語られたテーマはFSD(Full Self-Driving)完全自動運転。イーロンは独特の比喩でテスラ車をこう表現しました。
「テスラは長靴をはいた猫だ。見た目は普通の猫でも、中身は特別なんだ」

つまり、テスラ車は外見こそ普通のEVでも、AIチップとソフトウェアによって知能を持つ車なのです。一般的な車が猫なら、テスラは剣を持った猫。その意味は、まだ多くの人に理解されていない――というイーロンのメッセージです。
さらに彼はFSDの進化について次のように明言しました。
「FSDバージョン14は、運転中にテキストメッセージを送ってもいいと思えるほど安全になった」
「14.3では目的地に着くまで眠っていても大丈夫なレベルに達するだろう」
テスラによる安全統計では、FSD使用時の事故は85%減少、死亡事故は3.5万件減少、負傷者は200万件減少したと報告されています。
つまり、いまやFSDを使わない運転のほうが危険だということですね。
まだその事実を知らない人も多いですが、それほどまでにテスラの自動運転システムは大きな進化を遂げています。
さらに、中国では2026年初頭にFSDの完全承認が見込まれています。
一方で、ヨーロッパでは依然としてFSDの正式な承認が得られていません。イーロンはその状況について、次のように語りました。
「ヨーロッパでもFSDの承認を得る必要がある。ヨーロッパの皆さんが規制当局に働きかけてくれていることに心から感謝しているよ」
実際、ヨーロッパでは監視付きFSDでさえまだ許可されておらず、イーロンは「まるでカフカの小説のようだ」と苦笑しながら表現しました。それでも彼は、ユーザーの声が承認を後押ししてくれることを信じているのです。
【新型ロードスター】「それはアイシングの上のチェリーだ」
イーロンは空飛ぶ車と噂されるスポーツカー、新型ロードスターについても語りました。
「ロードスターはケーキのアイシングですらない。それはアイシングの上のチェリーだ」
2026年4月1日(エイプリルフール)に正式公開される予定で、生産開始は2027年後半を目標にしています。

「普通のスポーツカーではありえない体験を提供する」とイーロン。
まさにテスラの象徴として、最後の仕上げに入っているようです。
【オプティマス最新情報】テスラは「世界最大のロボット企業」
今回の総会でイーロンが最も情熱を込めて語ったのが、ヒューマノイドロボット「オプティマス」。
「私たちが作っているのは、実は車ではなくロボットだ。4輪で走るロボットだ。だからテスラは世界最大のロボット製造企業だ」
イーロンによると、ヒューマノイドロボットを成功させるために必要な3つの要素は次の通り。
- 前腕と手の精密設計
- 現実世界でのAI学習
- 大量生産技術
そしてテスラはそのすべてを持つ唯一の企業だと強調しました。
オプティマスの量産コストは2万ドルほどで、年間100万台の生産を想定。次期モデル「バージョン3」は「まるで人が中に入っているよう」とイーロンが絶賛。

2026年以降、毎年アップデート版(Optimus 4、5…)をリリースしていく予定です。
【AI5チップ】Nvidiaを超える自社開発チップへ
テスラの次世代AIチップ「AI5」は、前モデル「AI4」から50倍の性能向上を達成。
イーロンはこう述べました。
「AI5はNvidiaのBlackwellと同等の性能を、3分の1の電力で、10分の1のコストで実現する」
製造はTSMCとサムスン、さらにアリゾナとテキサスの新工場で行われます。
また、イーロンは「テスラ・テラファブ」と呼ばれる新巨大チップ工場の建設構想も明かしました。
「求めるチップ量を実現するには、ギガを超える工場――テラファブを建てるしかない」
将来的には、テスラが自社でAIチップを製造し、FSDとセットで他社にライセンス提供するというまったく新しいビジネスモデルが生まれる可能性もあります。
もしそれが実現すれば、テスラの事業構造そのものが大きく変わるかもしれませんね。

【テスラ・セミ&リチウム精製工場】持続可能な供給体制へ
大型EVトラック「テスラ・セミ」は2026年納車予定。航続距離は約800km、電費は15%向上、最大出力800kW、充電出力1.2MW。量産型はモデルY風のライトバーを採用し、デザインも刷新されています。
容量50GWh規模で、年間70万台分のEVバッテリーを賄える見通しです。テスラがバッテリー供給を自社で確保する狙いが明確になりました。

【Q&Aセッション】スペースX株の購入は可能に?
質疑応答では投資家から多くの質問が飛びました。
「テスラ株主がSpaceX株を購入できるようにしてほしい」という要望に対し、イーロンはこう答えました。
「テスラ株主がSpaceXに参加できる方法を模索したい」
ロードスター技術の転用については一言、「NO」と笑いを誘う場面も。また「次回はもっと大きな会場で開催する」とも明言し、次の総会はアリーナ規模になる可能性が高そうです。
【まとめ】テスラの未来は、もう始まっている
2時間を超える総会で、イーロンは一貫して ”未来はすでに始まっている” ことを語っていました。
「FSDの完全実現まで、あと数か月だ」
それは、ただの約束ではなく宣言でした。完全自動運転、サイバーキャブの量産、ヒューマノイドの普及、そしてAIチップの自社生産。それらが揃ったとき、テスラは次の時代の象徴となるでしょう。

残された課題は、ただ一つ――実行。
私たち投資家も、その旅路をともに歩む仲間です。
「テスラ株を手放すな!」
その言葉を信じて、次の10年を見届けましょう。

文・じんべい
日本企業でサラリーマンをしながら、 米国株式投資や太陽光発電投資で資産形成し、2023年3月にサイドFIRE。 株式投資では、S&P500を積立投資しながら、 個別株はテスラを中心としたEV銘柄に集中投資を実行中。YouTubeチャンネル『じんべい【テスラとNio】について語るチャンネル』登録者数:約3万人。 X(Twitter)フォロワー数:約1万人。平日毎朝、Xにて前日のテスラ株価情報を発信、また毎週末にはYouTubeでテスラ株価ニュースを配信中。

