テスラは2025年11月20日、北米で初めてとなる、サードパーティ企業が所有するスーパーチャージャーステーションをフロリダ州ランドオレイクスに開設しました。この8基のステーションは、テスラが管理を担当しながらも第三者が所有する新しいビジネスモデルを採用しています。
今回のオープンは、2025年9月に開始された「スーパーチャージャー・フォー・ビジネス」プログラムの一環で、企業が自社のスーパーチャージャーサイトを購入・所有できるようにしたものです。

このプログラムでは、物件所有者がハードウェアの購入と設置費用を負担する一方で、テスラが運用、メンテナンス、課金システムを管理します。今回のステーションはサンコースト・クレジット・ユニオンが購入し、最大325キロワットの充電速度を提供するV4スーパーチャージャーを備えています。
プログラムの特徴は、ホワイトラベル方式を採用していることです。企業は充電器に独自のロゴやデザインを施すことができ、ランドオレイクスのステーションにはフロリダの野生動物であるワニなどのグラフィックが施されています。テスラは、ネットワーク運用、保守、ドライバーサポートを含むフルサービスパッケージを提供し、業界最高水準となる97パーセントの稼働率を保証しています。

ランドオレイクスのステーションでは、テスラ車でも他のEVでも1kWhあたり0.45ドルで充電できます。サードパーティ所有のステーションも、テスラの車載ナビゲーションやウェブサイトに表示され、テスラ所有のステーションと同じ情報がテスラオーナーに提供されます。
プログラムに参加するには最低4基の充電ポストの購入が必要で、注文後はテスラのデザインエンジニアがプロセス全体をガイドします。テスラは世界中で7万基以上のスーパーチャージャーポストを設置しており、NACS(北米充電規格)を採用する他メーカーの電気自動車が増加する中、ネットワークを拡大させる必要があります。サードパーティが資産を所有することで、テスラは資本支出を抑えながら充電インフラの普及を加速させることができます。

