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ローマ教皇庁、フォルクスワーゲンとの提携でバチカン市国の全車両をEV化

 2023年11月15日、ローマ教皇庁は、2030年までに全公用車をEVに切り替えるために、フォルクスワーゲンとの「パートナーシップ合意」に調印、バチカン市内などの管轄区域に充電ネットワークを設けると発表ました。この充電ネットワークの電気は再生可能資源を活用します。

 バチカン市国は、地球を保護するため、人間の活動が環境に与える影響を具体的に削減することを可能にする持続可能なソリューションの実施に強くコミットしています。そして、EV化は、バチカン市国の車両のCO2排出量を削減することを目的とした「エコロジカル・コンバージョン2030」と呼ばれるプログラムの中核をなしており、これを達成するために、既存の車両を徐々にEVに置き換え、2030年までに車両全体をクライメイト・ニュートラル(気候中立)に変えていく計画です。

サンピエトロ大聖堂とバチカン市国(Photo by Sean Pavone)
サンピエトロ大聖堂とバチカン市国(Photo by Sean Pavone)

 フォルクスワーゲンは、このプロジェクトのパートナーに選ばれ、フォルクスワーゲン・ファイナンシャル・サービスを通じて、2024年初頭からID.3からID.4、ID.5までの ID.ファミリーから、40車弱のBEVをバチカン市国に供給すことになりました。その後、フォルクスワーゲン グループ ブランドのゼロエミッション車が順次導入され、2030年までにバチカン市国の全車両が完全に入れ替わる予定となっています。

 フォルクスワーゲンの販売・マーケティング・アフターセールス担当取締役会メンバーのイメルダ・ラッベと、フォルクスワーゲン・ファイナンシャル・サービス AG の取締役会会長であるクリスチャン・ダールハイム博士が、バチカンに、最初のEV 2 台、ID.3 Pro Performanceモデル 2 台を直接引き渡しました。

フォルクスワーゲン ID.3
フォルクスワーゲン ID.3

ID.3の車内
ID.3の車内

 バチカン市国での車両引き渡しの際、イメルダ・ラベは次のように述べました。「車両の電動化は、世界中でますます重要になってきています。バチカン市国の職員が将来的にID.のドライバーになることは、私たちのブランドにとって大きな目標であり名誉なことです」

 また、クリスティアン・ダールハイム博士は、「この重要なプロジェクトでバチカンをサポートできることを嬉しく思います。これは私たちにとって非常に特別なことであり、私たちのモビリティ・ソリューションに絶対的な競争力があることを示しています」と語りました。

 フォルクスワーゲンは、現在、世界140以上の市場に展開し、12カ国29拠点で車両を生産。同社が2022年に販売した約460万台の中には、全世界で約33万台以上販売された、EVモデルのID.3、ID.4、ID.5、ID.6が含まれています。

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