メルセデス・ベンツは2024年11月13日、電気自動車(EV)のフラッグシップモデル「EQS」を改良した新型モデルの受注を開始しました。
前モデルからバッテリー容量を118.0kWhへと拡大し、EQS 450+の一充電走行距離はWLTCモードで759kmと、日本で販売される電気自動車として最長となっています。
今回の改良では、伝統的なメルセデス・ベンツのデザインアイデンティティーをより強調。標準仕様のEQS 450+では、クロームルーバーラジエーターグリルとボンネットマスコットを採用し、電動フラッグシップにふさわしい風格となっています。また、ドアの開閉性を高めるソフトドアクロージング機能や、電動充電フラップを新たに標準装備とするなど、高級車にふさわしい装備の充実も図られています。
室内空間では、これまでハイグレードモデルのみに設定されていた141cm幅の大型曲面ディスプレイ「MBUXハイパースクリーン」をEQS 450+にも標準装備。3枚のディスプレイを1枚のガラスで覆った革新的なインターフェースで先進的かつ上質なインテリア空間を演出しています。助手席用ディスプレイでは走行中の動画視聴も可能で、ドライバーの視線を検知して画面を自動的に減光する安全機能も備えています。
新型EQSのインテリア(画像は欧州仕様 )
さらに快適性を追求したエクスクルーシブパッケージでは、後席の背もたれを最大38度まで調整可能なエグゼクティブシートを採用。座面の深さも約50mm拡張でき、ショーファーカーとしての性能も向上しています。また、スマートフォンとの連携も強化され、iPhoneをデジタルキーとして使用できる機能を標準装備。家族や友人とのキー共有も可能となりました。
パワートレインでは、EQS 450+がリアに設置された電気モーターにより最高出力360PS(265kW)を発生。バッテリー容量の拡大と効率改善により、一充電走行距離は従来モデルから大幅に向上しています。高性能版のメルセデス-AMG EQS 53 4MATIC+は前後に電気モーターを搭載し、最高出力658PS(484kW)、レーススタート使用時には最大761PS(560kW)を発揮。新たに採用されたディスコネクトユニットにより、高速巡航時は前輪を切り離して後輪駆動とすることで、効率的な走行を実現します。
充電性能も充実しており、最大6.0kWまでの交流普通充電に加え、CHAdeMO規格の急速充電に対応。150kW充電器使用時には、バッテリー残量10%から80%までを約53分で充電できます。さらに、全国約21870基の提携充電器が利用可能な「Mercedes me Charge」サービスが提供され、申し込みから1年間は月額基本料金および充電料金が無料となります。
価格は、EQS 450+が1535万円、Mercedes-AMG EQS 53 4MATIC+が2395万円(いずれも税込)からとなっています。