トランプ政権の政府効率化省(DOGE)を率いるイーロン・マスク氏が、米大統領専用機「エアフォースワン」の製造に携わることになりました。
米ボーイング社のケリー・オートベルグCEOは、2025年1月28日の米CNBCの番組で、同社が進める新型エアフォースワンの製造計画について、イーロン・マスク氏と協議を進めていることを明らかにしました。
新型エアフォースワンの製造は大幅に遅延し、当初の予算を20億ドル(約3100億円)以上超過している状態です。ボーイング社は設計変更や人手不足、サプライチェーンの問題が原因だとしています。
マスク氏は現在、トランプ政権の政府効率化省(DOGE)を率いており、政権との関係を深めています。オートベルグCEOは「大統領は早期納入を望んでおり、我々はスケジュールを前倒しできないかマスク氏と協議を進めている」と述べた、とCNBCが報じています。
新型エアフォースワン2機の製造は、トランプ氏が前回の大統領任期中に契約を締結。当時トランプ氏は高額な費用を問題視し、契約のキャンセルを示唆するなど、ボーイング社と対立していました。
なお、空軍報道官によると、ボーイング社から更新された納期スケジュールが今春に提示される見通しです。
ボーイング社は2024年第4四半期、防衛・宇宙部門で17億ドル(約2635億円)の損失を計上。オートベルグCEOは昨年9月、同部門のトップを交代させるなど、立て直しを図っています。
メイン画像:エアフォースワン(iStock.com/BrianEKushner)