テスラ($TSLA)は、2025年10月22日、当期の第3四半期(Q3)の決算を発表しました。売上高は市場予想を上回った一方、1株当たり利益(EPS)は予想をやや下回り、利益率の低下が懸念材料となりました。それでも、EV販売が過去最高を記録し、エネルギー事業が急成長するなど、事業の多角化が鮮明になっています。
売上高は前年同期比12%増の280.9億ドルと市場予想を上回りました。純利益は13.7億ドル(同20%増)と堅調でしたが、営業利益は16.2億ドルで前年から40%減少。営業利益率も5.8%と、5ポイント低下しました。調整後EPS(Non-GAAP)は0.50ドルで、市場予想の0.55ドルには届きませんでした。
これを受け、$TSLAの株価は時間外で4%ほど下落しています。
主力の自動車事業は、売上高が212億ドルを計上。モデル3およびモデルYが販売を牽引し、両モデルには新たに低価格の「スタンダード」モデルを投入しました。

また、インド市場への参入や、中国でのロングホイールベースモデル「モデルYL」発売が販売を押し上げ、四半期の納車台数は49.7万台と過去最高を記録。前年同期比で7%増加しました。
エネルギー部門の売上は34億ドルと前年同期比44%増。上海のメガファクトリーがフル稼働となり、エネルギー貯蔵容量は12.5GWhと81%増加しました。新製品「メガパック3」と「メガブロック」の投入が奏功し、粗利益は過去最高の11億ドルに達しています。
サービスやスーパーチャージャー網などを含む「その他」部門は、売上35億ドル(25%増)と好調でした。
テスラは、短期的にはコスト上昇の影響を受けつつも、自動車販売の堅調な推移を見込んでいます。エネルギー部門では2026年からメガパック3の量産を本格化し、ロボティクス分野ではサイバーキャブおよびオプティマスの量産ライン整備を加速する方針です。