電動革命の波に乗る! EV株投資の秘訣 第48回
by じんべい
こんにちは、じんべいです。
先日、イーロン・マスクが発表した「テラファブ計画」をご存じですか? 正直に言って、じんべいはこのプレゼンを聞いて、久しぶりに鳥肌が立ちました。
自動運転、オプティマス、ロボタクシー、テスラの未来はすでに十分すぎるほどワクワクするものでした。しかし今回の発表は、それを遥かに超えたスケールの話です。イーロンはこう言っています。
「これは歴史上最も壮大なチップ製造プロジェクトの発表だ。物事を次のレベルへと引き上げる。今の時点では、誰も想像すらしていないレベルになる」
「またイーロン、大きなことを言っているよ」と思った方、ちょっと待ってください。今回のイーロンは、いつも以上に本気です。その理由を一緒に見ていきましょう。
1. テラファブ計画とは何か? チップが足りない、ならば自分で作る
まず「テラファブ(Terafab)」という言葉から説明します。「テラ」は1兆を意味する単位、「ファブ(Fab)」は半導体製造工場(ファブリケーション施設)のことです。つまり、テラワット規模のコンピューティングを実現するための、超巨大な自前チップ製造拠点というのがテラファブ計画の核心です。
なぜそこまでするのか。イーロンはこう説明しています。現在、地球上の全てのAIコンピューティングの出力は年間約20GW(ギガワット)に過ぎない。しかし、テスラ・xAI・スペースXが目指す銀河文明レベルのAIを実現するには、テラワット(テラ=1兆)規模のコンピューティングが必要だ、と。現状はその約2%にも届いていないわけです。
では、なぜ既存のサムスンやTSMCに任せないのか。イーロンはこう語ります。
「彼らが快適に拡大できるペースは、俺たちが望むペースよりはるかに遅い。ならば、テラファブを自分たちで建設するか、チップを諦めるかだ。チップは必要だ。だからテラファブを建設する」
これはまさに、テスラがかつてバッテリー工場(ギガファクトリー)を自社で建設した発想と同じです。「誰もやらないなら自分でやる」——これがイーロン流のやり方ですよね。
第一弾は、テキサス州オースティンに最先端ファブを建設。そのファブの最大の特徴は「全工程を1棟に集約する」点です。チップの設計から製造、テスト、マスク製造、そして改良のループ、これら全てを一つの建物の中で完結させる。イーロンは言います。
「この体制での反復改善速度は、世界の何よりも一桁上だと思う」
チップ開発の世界では、設計→製造→テスト→改良のサイクルをいかに速く回せるかが競争力の源泉です。それを自前で、一か所で完結できるなら、スピードで他社を圧倒できる。これは半導体業界における「ギガファクトリー革命」の再来と言えるかもしれません。

そしてなんと言っても驚くのは、工場の大きさです。これは後日イーロンがX上で語った内容ですが、面積は1億平方フィート(約930万㎡)が適切な規模の桁だと言っています。これがどれくらいの広さなのか、日本人に馴染みのある例えで見てみましょう。
- 山手線の内側のエリアとほぼ同じ広さ
- 東京ドーム約2000個分
- 皇居の約170倍
- ディズニーリゾート(舞浜)の約150倍
まさに驚異的なスケールです。
2. テスラは具体的にどう関わるのか? オプティマスこそが主役
「スペースXやxAIの話が多いけど、テスラはどこに絡んでくるの?」と思った方、ここが重要です。テラファブで製造される2種類のチップのうち、一つはエッジ推論(端末側でのAI処理)に最適化されたもので、その最大のターゲットはオプティマスロボットです。
イーロンはこう説明します。
「ヒューマノイドロボットは自動車の10〜100倍の規模で製造されると思う。世界の年間自動車生産が約1億台なら、ヒューマノイドロボットは10億〜100億台規模になるだろう」
10億〜100億台のオプティマス。改めて読むと、数字の桁がおかしい気がしますよね。でも、家庭・工場・物流・介護……あらゆる場所にロボットが入り込む世界を想像すると、あながち荒唐無稽とも言い切れません。そして、そのロボット一台一台に搭載されるチップをテラファブが供給する、という構図です。

また、宇宙向けには全く異なる設計の高出力チップも製造します。宇宙は高エネルギーイオンや放射線など過酷な環境のため、地上向けとは別の設計が必要です。そして宇宙向けチップの市場規模は、地上を凌駕する可能性があるとイーロンは見ています。
「2〜3年以内に、宇宙でのAIの展開コストが地上を下回るかもしれない」
宇宙には夜も曇りも季節もない。常に太陽光が当たり続けるため、太陽光発電効率は地上の5倍以上になるといいます。電力コストが実質タダ同然になる宇宙でAIを動かす——以前の記事の中でお伝えした「宇宙AIデータセンター」構想が、このテラファブ計画とも連動しているわけですね。
3. テラファブの先にある「月面マスドライバー」とは?
テラファブだけでも十分すぎるほどの話ですが、イーロンはその先まで語っています。テラワット規模を達成した「次」の目標が、ペタワット(テラの1000倍)です。そのための手段が「月面の電磁式マスドライバー」です。
マスドライバーとは、電磁力で物体を加速して宇宙へ射出する装置のことです。月には大気がなく、重力は地球の6分の1。そのためロケットエンジンを使わずとも、電磁レールで加速するだけで月の脱出速度に達し、宇宙へ打ち出すことができます。

月面にこの装置を建設し、オプティマスロボットと人間が協力して運用する。そうすることで、製造した衛星や資材を極めて低コストで宇宙へ展開できるようになる。イーロンはこう言っています。
「ぜひ生きているうちに月面のマスドライバーを見たい。それは本当に壮大なものになるはずだ」
この一言に、イーロンの本気度が凝縮されている気がしてなりません。ロケットを使わずに月から物を打ち出す。SFの世界の話が、スペースX・テスラ・xAIの連携によってリアルになろうとしているのです。
これが実現すれば、太陽エネルギーの100万分の1を活用できる文明に到達できるとイーロンは言います。これは現在の地球経済の100万倍に相当するエネルギーです。数字が大きすぎてピンと来ませんが、そのスケールこそが「銀河文明」の入り口なのです。
4. AIロボティクス経済が人類にもたらす「驚異的な豊かさ」
最後に、このプロジェクト全体が目指す「その先の未来」について、じんべいが最も胸を打たれた部分をお伝えしたいと思います。
イーロンはこう語っています。
「AIとロボティクスこそが真の豊かさへの唯一の道だ。地球経済の100万倍に近いAI・ロボティクス経済が実現すれば、思いつくあらゆるニーズが満たされる。未来にはお金が存在せず、全ての人に豊かさがある。土星への旅行も、一部の特権的な人だけのものじゃなく、誰もが望めば行けるようになるはずだ」
土星旅行が「無料になる」という発想は、さすがに笑ってしまいそうになりますよね。でも、考えてみてください。かつて飛行機に乗ることは一部の富裕層だけの特権でした。インターネットへのアクセスも、スマートフォンも、今では当たり前のように誰もが使っている。技術が成熟し、コストが下がれば、かつての「夢」は「日常」に変わる——これはイーロンの妄想ではなく、歴史が繰り返してきた事実です。

その意味で、テラファブ計画は単なる「大きなチップ工場」ではありません。AIとロボティクスによって人類全員が豊かになる経済を、エネルギーの側面から下支えするための壮大な基盤づくりなのです。
そして、その中心にテスラがいます。オプティマスロボットは、このエコシステムの「手足」を担う存在です。数十億台規模のオプティマスが世界中で働き始めたとき、人類の生産性は文字通りケタ違いに跳ね上がります。
まとめ:「銀河文明」への第一歩が、今始まろうとしている
テラファブ計画を一言で表すなら、「銀河文明を実現するためのチップ製造基盤を自力で作る」プロジェクトです。スペースXが宇宙輸送を担い、xAIが頭脳(AI)を開発し、テスラがオプティマスという「身体」を量産する。三社が連携することで初めて、この壮大なビジョンが現実になります。

イーロンはプレゼンをこう締めくくっています。
「この旅に参加してくれ。素晴らしいチップを設計・製造し、テラワットの宇宙船、テラワットの太陽光発電、年間1000万トンの軌道投入を一緒に実現しよう」
テラファブ、月面マスドライバー、そして10億台のオプティマス——。「大きすぎて信じられない」と思うのは自然なことです。でも、「電気自動車は普及しない」「ロケットの再利用は不可能だ」と言われていた時代を振り返ると、イーロンとテスラが繰り返し不可能を可能にしてきたことを思い出させてくれます。
じんべいが長期的にテスラを応援し続ける理由は、まさにここにあります。これは単なる自動車メーカーへの投資ではなく、人類の未来そのものへの投資です。これからも、この壮大な物語の続きを一緒に見届けていきましょう!
それではまた次回の記事でお会いしましょう。じんべいでした。

文・じんべい
日本企業でサラリーマンをしながら、 米国株式投資や太陽光発電投資で資産形成し、2023年3月にサイドFIRE。 株式投資では、S&P500を積立投資しながら、 個別株はテスラを中心としたEV銘柄に集中投資を実行中。YouTubeチャンネル『じんべい【テスラとNio】について語るチャンネル』登録者数:約3万人。 X(Twitter)フォロワー数:約1万人。平日毎朝、Xにて前日のテスラ株価情報を発信、また毎週末にはYouTubeでテスラ株価ニュースを配信中。

