スロバキア運輸省は2026年10月16日、テスラの運転支援システム「テスラ・アシステッド・ドライビング(TAD、旧FSDスーパーバイズド)」に暫定的な承認を出しました。これにより、TADの利用を認めるEU加盟国は9カ国目となります。EVcafeでは10月8日に同国での承認が近いことをお伝えしましたが、その予告が現実のものとなりました。
スロバキアのヨゼフ・ラーシュ運輸相は10月7日、LinkedInに投稿した動画で、数日以内にFSDを承認する考えを示していました。運輸省がオランダに承認を認める書簡を送り、それが届けば国内でも利用できるようになると説明。そのうえで「運転しているのはあくまであなた自身で、クルマへの責任もあなたにある」と、ドライバーに注意を呼びかけていました。
地元では、オーナー団体「テスラ・オーナーズ・スロバキア」が承認を求める請願を行い、600人を超える署名を集めていました。今回の承認は、こうした声に応えた形です。
欧州での展開の起点は、オランダの車両当局RDWが2026年4月10日に出した暫定的な認可です。ほかの加盟国は独自に試験をやり直すのではなく、この認可を自国でも認める「相互承認」の形で導入を進めています。
スロバキアは、オランダ、チェコ、ベルギー、デンマーク、リトアニア、エストニア、クロアチア、スロベニアに続く9カ国目です。9月21日には隣国チェコが承認しており、中欧での利用エリアが着実に広がっています。
テスラは10月上旬、ドイツ、スペイン、オランダ、スロバキアなどの欧州向けサイトで、FSD(スーパーバイズド)の名称を「テスラ・アシステッド・ドライビング」に改めました。ソフトウェアの中身に変更はありません。名称変更は、ドイツ交通省との協議で示された条件のひとつでした。欧州ではサブスクリプションのみの提供で、料金は月額99ユーロです。
スロバキアの承認で、TADが使えるEU加盟国は9カ国になりました。最大市場ドイツの支持表明も追い風となるなか、12月の採決までに10カ国目が現れるのか、各国の動きに注目が集まります。

