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フォルクスワーゲン、リヴィアンへの投資を58億ドルに増額 EV共同開発を加速

 フォルクスワーゲン(VW)が、米EVメーカーのリヴィアンへの投資額を58億ドル(約8700億円)に引き上げると発表しました。6月に合意した50億ドルから16%増額し、両社による電気自動車のアーキテクチャとソフトウェア開発の合弁事業が本格的に始動します。

 この発表を受け、時価総額110億ドル超のリヴィアンの株価は時間外取引で9%近く上昇しました。VWは2027年までに、この58億ドルをリヴィアンとの合弁事業に投資する計画で、まず10億ドルの転換社債を引き受けます。さらに知的財産のライセンス取得と株式取得に13億ドル、将来の株式・社債・債券投資として最大35億ドルを投じる予定です。投資は特定のマイルストーンと連動する形で実施されると、ロイターが報じています。

 リヴィアンのRJスカリンジCEOは「この提携により、ノーマル工場でのR2モデル立ち上げだけでなく、ジョージア工場でのR2の生産開始と成長、そして事業のキャッシュフロー黒字化までの資金を確保できます」と記者団に語りました。同社は新型SUVのR2を2026年前半に発売する計画で、イリノイ州ノーマル工場で生産を開始します。ジョージア州の新工場建設については、先月、連邦政府からの融資を申請しています。

リヴィアンのイリノイ州ノーマル工場の写真
リヴィアンのイリノイ州ノーマル工場

 合弁会社「リヴィアン・アンド・VWグループ・テクノロジーLLC」は、カリフォルニア州パロアルトに本拠を置き、将来的に3カ所の追加拠点を設置する予定です。リヴィアンのソフトウェア責任者ワシム・ベンサイド氏とVWグループの最高技術エンジニアのカーステン・ヘルビング氏が共同で指揮を執ります。

フォルクスワーゲン グループ CEO オリバー・ブルーム氏(左)、合弁会社の共同 CEO に指名されたカーステン・ヘルビング氏(中左)とワシム・ベンサイド氏(中右)、リビアンの創設者兼 CEO RJスカリンジ氏(右)(写真:Volkswagen AG)の写真
フォルクスワーゲン グループ CEO オリバー・ブルーム氏(左)、合弁会社の共同 CEO に指名されたカーステン・ヘルビング氏(中左)とワシム・ベンサイド氏(中右)、リビアンの創設者兼 CEO RJスカリンジ氏(右)(写真:Volkswagen AG)

 開発された技術は、コンパクトカーを含むあらゆる車種セグメントで両社のEVに活用される見込みです。VWグループのスカウトモーターズブランドも、この新しいアーキテクチャを採用する最初のブランドの一つとなります。合弁会社は2027年までにVWグループのモデルへの技術導入を目指しています。

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