電動革命の波に乗る! EV株投資の秘訣 第22回 by じんべい
こんにちは、じんべいです。
2025年1月29日、テスラは2024年第4四半期決算発表を行いました。結果は残念ながら市場予想に届きませんでしたが、翌日株価は上昇するという意外な展開を見せました。これは決算説明会でイーロンがテスラの将来は非常に明るいと強気の姿勢を顕示したからです。では、イーロンはどんな発言をしたのか、今回はじんべいがイーロンの注目発言を7つ厳選してご紹介します。
1. 自動運転は単なる倍増ではなく、10倍のインパクトをもたらす
今回の決算説明会の冒頭で、イーロンは自動運転(FSD)の影響について「単なる倍増ではなく、10倍のインパクトをもたらす」と熱く語りました。さらに、「テスラは2024年に製造、AI、ロボティクスに多くの重要な投資を行った。これらは将来的に莫大な成果を生むことになる。莫大というのは、実際には理解するのが難しいほどの規模だ。以前にも述べたが、今でもその言葉を貫いている」と強調。まさにイーロン節が炸裂し、多くのテスラファンを熱狂させました。
2. テスラが世界で最も価値のある企業になる道筋が見えている
この発言も非常に力強いものでした。イーロンは、「簡単な道ではないが、その道は確かに存在する。それも圧倒的にだ。他の企業と比べるまでもなく、もしかすると、トップ5の企業すべてを合わせたよりも価値が高くなる可能性さえある」と語りました。さらに、「この道筋は非常に困難だが、達成可能なものだ。それは圧倒的に自動運転車と自律型ヒューマノイドロボットによるものだ」と。つまり、テスラの今後の爆発的な成長は、自動運転と人型ロボットビジネスによってもたらされるということですね。
以前からイーロンは「テスラはAIロボティクスカンパニーだ」と発言してきましたが、今回の決算説明会では、より確信を持って断言していましたね。
3. 2027年と2028年はバカげたほどに素晴らしい年になる
イーロンは、「我々の焦点は、その実現に向けて実際に構築を進めることにある。2024年にはその基盤を築き、2025年にも引き続きそれを続けていく。いや、実際には基盤を築くだけではなく、構造そのものを作り、製造ラインを構築しているんだ。そして、2026年には壮大な展開が待っているだろう。2027年と2028年は、良い意味でバカげたほどに素晴らしい年になると予想している」と述べました。
テスラの進捗を例えるなら、まるで巨大なロケットを組み立てているようなものですね。今はエンジンや燃料タンクを設計し、実際に組み立てている最中。2026年には発射台にセットされ、最終チェックを終え、カウントダウンが始まる。そして、2027年から2028年にかけて、ロケットは力強く離陸し、想像を超える高みへと突き進んでいく。その飛躍は、テスラの事業だけでなく、株価にも大きな影響をもたらすことになるのではないでしょうか。
4. 今回は本当にオオカミが来ている
今回の決算説明会で、イーロンのユーモアが最も発揮されたのは、この発言だと思います。この部分だけを切り取ると「一体何のこと?」と、頭に疑問符が3つくらい浮かびそうですが、イーロンは次のように語りました。
「ごくわずかな人しかFSDの価値や、テスラがどのように車両を収益化できるかを理解していない。私はこれをずっと言い続けてきた。多くの人は、私が何度も“オオカミが来る”と言ってきたと指摘する。でも、今回は本当にオオカミが来ているんだ。実際には、オオカミの方があなたを運転することもできる。それは自動運転のオオカミだ」
さらに続けて、こう話しました。
「多くの人にとって、テスラの自動運転に関する認識は1年前、2年前のままだ。それは、まるで幼児の頃に誰かに会って、『この子はずっと幼児のままだ』と思い込むようなもの。でも当然ながら、幼児は成長する。しかし、もし最後に試したのが幼児の段階だったとしたら、FSDはまだ幼児のままだと思ってしまうだろう。でも、今は成長し、歩き、話すことができる」
イーロンはこれまで、「完全自動運転が今年こそ完成する」と幾度となく発言してきましたが、結果として実現には至らず、多くの関係者を失望させてきました。そんな背景を踏まえると、今回の発言には「俺はオオカミ少年じゃなかったぞ。だって完全自動運転はもう完成するんだから!」という彼の想いが込められているのが伝わってきます。この独特な言い回しは、イーロンなりの強い自信の表れとも言えますね。
5. 我々は人類の歴史の中でも信じられないほどの転換点に生きている
この言葉も、今回の決算説明会のハイライトの一つでしたね。イーロンは次のように語りました。
「未来は、過去とは信じられないほど異なるものになる。それは確実だ。我々は、人類の歴史の中でも信じられないほどの転換点に生きているんだ」
そして、テスラオーナーや投資家を含め、誰もが待ち望んでいた発表が続きます。イーロンは 「今年6月、テキサス州オースティンで、監視が不要な完全自動運転を有料サービスとして開始する」 と宣言。さらに 「次はカリフォルニア、そして年内には全米で展開していく」 と述べました。
今年中に、テスラの完全自動運転車が人々の新たな交通手段として本格的に普及するかもしれない——そう考えると、ワクワクせずにはいられません。明るい未来の到来は、もう目の前ですね。
6. 最初は慎重に、一歩ずつ、水に足をつけるように進める
イーロンは次のように語りました。
「我々が求めるのは、平均的な人間のドライバーよりもはるかに安全なレベルだ。単に少し安全になるのではなく、圧倒的に人間よりも安全でなければならない。なぜなら、自動運転車が事故を起こせば、どんなに小さなものでも世界的なニュースになってしまうからだ。毎年アメリカでは約4万人が交通事故で亡くなっているが、ほとんどの事故はニュースにもならないのが現状だ。しかし、もし自動運転車が人の足をかすめただけでも、大々的な見出しで報道されてしまうんだ」
そのため、テスラは慎重に、一歩ずつ、まるで水に足をつけるように細心の注意を払いながら汎用的な自動運転AIの開発を進めていくとイーロンは表現しました。この言葉からも、テスラがいかにこの技術の実用化に対して真剣かつ慎重に取り組んでいるかが伝わってきますね。これは単なる技術革新ではなく、社会全体の信頼を勝ち取ることが不可欠なプロジェクトです。そのために、テスラは細心の注意を払いながら開発を進めているということですね。
7. オプティマスを作るというのは、列車と駅を設計しながら、同時に線路を敷いているようなものだ
今回の決算説明会では、イーロンは自動運転とオプティマスについて、かなりの時間を割いて説明しました。テスラが現在設計中の生産ラインについて、「オプティマスを月産1000台規模で生産できる」 と述べたうえで、「次のラインは月産1万台、その次のラインは月産10万台規模になる」 と驚きの生産計画を発表しました。さらに、「オプティマスの外部企業向け出荷は2026年後半頃から開始できる可能性がある」 と語り、投資家に衝撃を与えました。
しかし、イーロンは次のようにも述べています。
「オプティマスには、正確なタイミングに不確実性がある。なぜなら、オプティマスは駅に到着する列車ではなく、列車と駅そのものを設計しながら、同時に線路を敷いているようなものだからだ。なので、『なぜ列車が12時5分ちょうどに到着しなかったのか』と聞かれても、それは我々が今まさに、列車も線路も駅もリアルタイムで作っている最中だから、というのが答えになる。この状況で完璧な時間を予測するのは不可能だ」
つまり、テスラは人型ロボットを部品から設計し、それを組み立て、さらに量産するという、これまでどの企業も挑戦したことのない領域に踏み込んでいる。だからこそ、正確に量産化のタイミングを予測することは難しい——そんな不確実性を、イーロンらしいユニークな比喩で表現しました。
まとめ
ということで、今回はイーロンが決算説明会で述べた注目発言を7つ厳選してご紹介しました。いかがだったでしょうか? どれもイーロンらしい、味のある表現ばかりだったのではないでしょうか。
イーロンは、「テスラほどリアルワールドAIに優れた企業は存在しない。リアルワールドAIで2位の企業はどこかと聞かれても、巨大な望遠鏡が必要になるほど遠くにいる。そんなレベルだ」 と語りましたが、今回の決算説明会で示した自動運転とオプティマスの開発計画を確実に実行していけば、テスラが世界ナンバーワンの価値ある企業になることは間違いないでしょう。
これからも、イーロンからさまざまな名言・金言が生まれると思いますが、それらの言葉が単なる話題作りではなく、実際の成果として形になる瞬間を見届けるのが楽しみですね。テスラがどこまで未来を切り拓いていくのか、これからの展開にますます目が離せません。
メイン画像:2024年決算説明会で熱弁したイーロン・マスク(出典:テスラYouTube公式チャンネル We, Robot | Tesla Cybercab Unveil)
文・じんべい
日本企業でサラリーマンをしながら、 米国株式投資や太陽光発電投資で資産形成し、2023年3月にサイドFIRE。 株式投資では、S&P500を積立投資しながら、 個別株はテスラを中心としたEV銘柄に集中投資を実行中。YouTubeチャンネル『じんべい【テスラとNio】について語るチャンネル』登録者数:約2万2600人。 X(Twitter)フォロワー数:約9600人。平日毎朝、Xにて前日のテスラ株価情報を発信、また毎週末にはYouTubeでテスラ株価ニュースを配信中。