BYDは、同社最廉価モデルのEV「シーガル」をインドネシアで発売したと発表しました。インドネシア市場では「ATTO 1」として販売され、約176万円からという手頃な価格設定で注目を集めています。
BYDは2025年7月23日、ジャカルタで開催中の「2025年ガイキンド・インドネシア国際オートショー(GIIAS 2025)」において、右ハンドル仕様のシーガルを正式発表しました。インドネシア向けには現地の道路交通事情に合わせて右ハンドル化され、「ATTO 1」の名称で販売されます。

ATTO 1は2つのバリエーションで展開されます。スタンダードレンジの「ダイナミック」は1億9500万インドネシアルピア(約176万円)で、30.08kWhのLFPバッテリーを搭載し、航続距離は300kmです。ロングレンジの「プレミアム」は2億3500万インドネシアルピア(約212万円)で、38.88kWhのLFPバッテリーを搭載し、航続距離は380kmとなっています。

BYDは「モダンなデザインとエネルギー効率の高い技術、日常使いに特化した機能により、BYDシーガルはインドネシアの消費者にとって理想的な選択肢となる」とコメントしています。中国本土では、シーガルは4つのバリエーションで販売されており、最安モデルは6万9800元(約143万円)からとなっています。

今回のATTO 1発売により、BYDのインドネシア展開車種は6モデルとなりました。既存の5モデルはシール、Atto 3、ドルフィン、シーライオン7、M6です。
GIIAS 2025では、ATTO 1に加えて、プレミアムブランド「Denza」のD9 MPVとZ9セダン、さらにラグジュアリーブランド「Yangwang」の電動スーパーカーU9も展示されました。

中国のEVメディアCnEVPostによると、BYDのインドネシア市場での成績は極めて好調で、6月単月の販売台数は3847台を記録し、前年同月比141%の大幅増となりました。2025年上半期の累計販売台数は1万9825台で、前年同期比では驚異的な1142%増を達成しています。
グローバルでも、BYD全体の6月のNEV販売台数は38万2585台(前年同月比11.98%増、前月比0.03%増)、海外販売は9万49台(前年同月比233.58%増、前月比1.13%増)と7カ月連続で過去最高を更新するなど、好調な成長を維持しています。