テスラは2025年9月18日、オーストラリアとニュージーランドにおいて自動運転FSD「Full Self-Driving(Supervised)」の提供を開始しました。これは、右ハンドル市場では世界初の展開となります。
オーストラリアにおいては、2025年初頭からFSDのテストが行われており、8月には「間もなくリリース」と伝えられていました。今回の正式ローンチはHW4(ハードウェア4.0)を搭載したモデル3およびモデルY向けで、HW3搭載車両への展開時期は未定となっています。価格は一括購入で1万0100豪ドル(約100万円)、早期購入者の中には7500豪ドルで入手したオーナーもいます。
また、サブスクリプションモデルも近日開始予定で、月額149豪ドル(ニュージーランドでは159ニュージーランドドル・約1万4000円)で利用可能になります。この価格設定では、約5年8カ月の継続利用で一括購入と同等になる計算です。多くのユーザーの車両買い替えサイクルを考慮すると、サブスクリプションモデルが主流になる可能性が高いといえます。
ただし、FSD(Supervised)は完全な自動運転ではなく、運転者による常時監視が必要な先進運転支援システムです。車内カメラによる注意力監視機能も搭載されており、運転中のスマートフォン使用や注意力散漫が検知されると「ストライクアウト」が記録され、5回の違反で1週間の利用停止処分が科せられます。
FSD利用可能となるのは、既に「FSD Capability」を購入済みの顧客と、新車購入時にオプション選択した顧客です。既存の車両オーナーも後からアップグレード購入が可能で、近日中にサブスクリプション形式での提供も開始される予定となっています。
これで、テスラのFSDが提供されている国は6カ国となりました。米国、カナダ、メキシコ、プエルトリコ、オーストラリア、ニュージーランドです。