スズキは2025年10月30日から11月9日まで東京ビッグサイトで開催されるジャパンモビリティショー2025に、電動車両を中心とした多数の新型モビリティを出品します。
今回の出展で最も注目されるのが、軽乗用BEVコンセプトモデル「Vision e-Sky」です。全長3395mm×全幅1475mm×全高1625mmの軽自動車規格サイズで、航続距離は270km以上を実現しています。日々の通勤や買い物、休日の遠出など、軽自動車を生活の足として使用するユーザーを想定した設計で、2026年度内の量産化を目指しています。
商用車分野では、スズキ、ダイハツ、トヨタの3社で共同開発している商用軽バンのBEVモデル「e EVERY CONCEPT」を参考出品します。全長3395mm×全幅1475mm×全高1890mmで、航続距離は200kmです。軽バンとしての使い勝手を維持しながら、静かで力強い走りを実現するほか、非常時には外部給電機能により地域社会への貢献も可能としています。

二輪分野では、1970年代に人気を博したレジャーバイク「VanVan」をモチーフにしたBEVファンバイク「e-VanVan」を参考出品。全長1810mm×全幅825mm×全高1050mmで、原付二種相当の車両区分となります。独創的なスタイリングとデジタルテーマのカラー&グラフィックで先進性を表現し、EVでありながら、バイクに乗る楽しさを感じられるモデルを目指しています。
また、2025年1月にインドで発表された二輪BEV世界戦略車第一弾となるスクーター「e-Address」を日本初展示します。原付二種相当で定格出力0.98kW、WMTC航続距離80kmを実現し、実用性に優れた設計となっています。

さらに、ペダル付折り畳み電動バイク「e-PO」も参考出品されます。全長1531mm×全幅550mm×全高990mmで、定格出力0.25kWの原付一種相当です。ペダルを漕ぐことで強力なアシスト走行が可能なほか、アクセル操作のみでも走行できる新ジャンルのモビリティで、航続距離は30km以上(フル電動走行時)となっています。
カーボンニュートラルへの取り組みとしては、エタノール燃料を活用したフレックス燃料車(FFV)技術も複数展示されます。四輪では「フロンクス FFV コンセプト」、二輪ではインドで発売済みの「GIXXER SF 250 FFV」、船外機では開発中の「DF60A FFV コンセプト」が出品され、スズキのマルチパスウェイアプローチを示します。
その他、次世代四脚モビリティ「MOQBA 2」や電動パーソナルモビリティ「SUZU-RIDE 2」など、多様な電動モビリティも展示。

市販車では、新型「e ビターラ」や7月に発表されたネオレトロモデル「GSX-8T/GSX-8TT」の日本初展示、8月の鈴鹿8耐で発表された「GSX-R1000R」などが並びます。
スズキは同イベントにおいて、今年2月の新中期経営計画で発表したコーポレートスローガン「By Your Side」をテーマに、インフラモビリティの提案を目指すとしています。