テスラのチーフデザイナー、フランツ・フォン・ホルツハウゼン氏が2025年10月20日、ポッドキャスト番組「Ride the Lightning」に出演し、「新型ロードスターは今年中に公開される」と語りました。同氏は「今後2カ月以内のどこかで実現する」と述べ、2017年の初公開時のような遠い将来のプロトタイプではなく、実際に販売可能な製品のデモになることを強調しました。
新型ロードスターは当初2020年に発売される予定でしたが、モデルYの生産拡大や自動運転技術の開発を優先したため延期されてきました。イーロン・マスクCEOは2025年初頭に「史上最もエピックなデモ」を開催すると予告しており、現地では11月6日に予定されている年次株主総会での発表が有力視されています。マスクCEOは今年の株主総会は「特別なもの」になると発言しています。

フォン・ホルツハウゼン氏は「様々な理由でロードスターを披露できることを楽しみにしています。待った甲斐があったと思っていただけるでしょう」と述べました。同氏によれば、ロードスターの性能は「物理学の限界」を試すレベルまで到達しており、「私たちが設定した基準を達成できる地点まで、本当に到達しました」と自信を示しました。

新型ロードスターは、サイバーキャブの完全自動運転重視のアプローチとは対照的に、運転を楽しみたいドライバーのための「最後の偉大なドライバーズカー」として位置づけられています。
オーダーメイドの塗装オプションや洗練されたデザインが披露される予定で、エレクトリックブルー、シグネチャーレッド、ミッドナイトチェリーレッド、グレイシャーブルーなどの希少なカスタムカラーに加え、オプションのスペースXパッケージでは、ロケット技術とそれに伴うコールドガススラスターなどのユニークな技術も搭載されるとみられています。

生産開始は2027年が予定されており、多くの購入希望者が25万ドルという高額なデポジットをすでに支払っています。テスラは100万ドル以上のスーパーカーがもたらすスリルを、より多くの人が実際に購入できるパッケージで提供することを目指すとしています。