ドイツ政府は、2026年1月19日に総額30億ユーロ(約5559億円)の電気自動車購入補助金制度を発表しました。この制度では、中国ブランドを含むすべてのメーカーが対象となるとされています。
この補助金制度は、2023年末に従来の補助金政策が終了して以降、大幅に落ち込んでいる欧州最大の自動車市場における電気自動車の需要を喚起することを目的としています。
ロイターの記事によると、政府は国内の主要産業である自動車の低迷する販売を復活させることを目指しており、中低所得世帯による新しい電気自動車の購入を支援します。
補助金額は1台あたり1500ユーロから6000ユーロ(約28万円から110万円)で、2029年までに約80万台の車両購入を支援する見込みです。
カルステン・シュナイダー環境相は記者会見で、ドイツの主要な自動車製造ライバル国である中国で製造された輸入車も含め、製造国による制限は設けないと述べました。ブルームバーグの記事によると、同相は「ドイツにおける中国製自動車メーカーの大量流入という指摘について、統計上でも路上でも証拠を確認できません。そのため、私たちは競争に正面から向き合い、制限を課さないことにしました」と説明しました。
この決定は、BYDをはじめとする価格競争力のある中国の自動車メーカーにとって大きな追い風となるとされています。これらのメーカーは欧州市場で着実にシェアを拡大している状況。ドイツの方針は他国とは対照的で、イギリスでは昨年導入された補助金制度が事実上、中国製バッテリー搭載車を除外しており、フランスのいわゆるソーシャルリース制度にも同様の制限が含まれています。
ドイツは中国と強固な外交関係を維持しており、フォルクスワーゲンなどのドイツメーカーは中国の自動車産業において最も重要なプレーヤーの一つとなっています。過去数年間、中国の購入補助金や購入税の減税政策は、特定の国のモデルやメーカーを除外してきませんでした。ドイツメーカーやテスラなどのアメリカメーカーも、中国国内メーカーと同等の国レベルの購入インセンティブ政策の恩恵を受けています。
なお、環境省は今回の制度で、小型の内燃エンジンで駆動する車載発電機を用いてバッテリーを充電するレンジエクステンダーを搭載した車両も補助金の対象に含めるとしています。

