電動革命の波に乗る! EV株投資の秘訣 第44回
by じんべい
こんにちは、じんべいです。
日本時間2026年1月29日早朝、テスラは、2025年第4四半期の決算を発表しました。
正直に言うと、今回の決算と説明会は、単なる「四半期の結果報告」ではありませんでした。それは、テスラという企業がどこへ向かおうとしているのか。その輪郭が、かなりはっきりと示された決算だったからです。
まずは数字から見ていきましょう。
市場予想を上回ったQ4業績。守りの強さが際立つ
2025年Q4の売上高は249億ドル。市場予想の245億ドルを約1.6%上回る結果となりました。EPSは0.50ドルで、こちらは市場予想0.44ドルを13.6%も上回る大幅な上振れです。
特に注目したいのは利益率です。
全体の粗利益率は20.1%と、再び20%台に回復。前年同期の16.3%から大きく改善しました。自動車部門の粗利益率も20.4%(クレジット除くと約18%)と、EV業界では依然として高水準を維持しています。

販売台数は前年同期比で減少していますが、それとほぼ同じ幅でコストも低下しています。その主要因としては、
- 電池原材料価格の低下
- 製造歩留まりの改善
- モデルY中心の安定生産
これらが挙げられます。
「売れなくなったから利益が出ない」のではなく、「売れなくても利益率を保てる」。この守りの強さこそが、テスラの本質的な競争力だと改めて感じました。

自動車依存からの脱却。数字が語る事業構造の変化
自動車部門の売上は176億ドルと前年比11%減少しました。EVクレジット終了の影響を考えれば、これは想定内でしょう。
一方で、それを補ったのがエネルギー事業です。売上は38億ドルと前年比25%増。過去最高を更新し続けています。さらに「サービス・その他収益」も33億ドルと18%増加。
テスラはすでに、自動車一本足ではない企業構造へと移行しつつあります。
フリーキャッシュフローは14億ドルと減少しましたが、手元現金は440億ドル。前年より21%増加しており、財務基盤は極めて盤石です。これは「守りながら、攻める準備が整っている」状態だと見ていいでしょう。
FSDが“主役”になり始めた決算
今回の決算資料で、象徴的だったのがFSDサブスク加入者数の新規開示です。
2025年Q4時点で、FSD購入者は110万人。前年の80万人から38%増という驚異的な伸びです。
テスラは明確に、「将来の収益源はFSDである」というメッセージを出してきました。今後の決算では、この数字が最重要指標の一つになっていくはずです。
2026年を見据えた新製品とロボティクス
決算資料では、新製品とロボティクスの情報も大幅にアップデートされました。
北米では、セミとサイバーキャブの生産準備が進行中で、2026年上半期に生産開始予定。次世代ロードスターの準備も続いています。

エネルギー分野では、2026年にヒューストンのメガファクトリーでメガパック3とメガパックの生産開始が予定されています。高収益事業が、さらに拡大するフェーズに入ります。
そして最大の注目は人型ロボットのオプティマスです。
第三世代オプティマスは2026年Q1に公開予定。量産に向けた初期生産ラインの準備も進行中で、最終的な年産能力は100万台という、常識外れの目標が示されました。
テスラは、もはや「自動車メーカー」ではありません。エネルギーとロボティクスを中核に据えた、全く別の企業へと変貌しつつあります。
AIとインフラへの“本気の投資”
テスラはAIインフラへの投資も加速させています。
テキサスでは新たな計算クラスタ「Cortex 2」を建設中で、2026年には計算能力をH100換算で2倍以上に。将来的には30万個以上のH100相当にまで拡張する計画です。
バッテリー分野でも、4680セルの量産、LFPライン、国内カソード材生産など、垂直統合をさらに進めています。これらはすべて、将来のロボタクシーとロボット事業を支えるための基盤です。
ロボタクシーは「実験」から「事業」へ
決算説明会で、イーロンは明言しました。
「オースティンとベイエリアで500台のモデルYロボタクシーが有料運行中だ。しかも、このフリートは毎月倍増させる計画だ」と。
今年上半期には、ダラス、ヒューストン、フェニックス、マイアミ、オーランド、タンパ、ラスベガスへと一気に拡大予定。ロボタクシーは、ついに「未来の話」ではなくなりました。

そして、テスラはどこへ向かうのか
決算説明会で最も象徴的だったのは、モデルSとモデルXを2026年Q2で生産終了し、そのスペースをオプティマスに転用するという発言です。
これは、テスラが次の主役を「車」から「AIとロボット」へ移すという宣言に他なりません。
数字は堅実。
戦略は大胆。
そして未来への投資は、もはや覚悟のレベルです。
今回の決算は、「良かった」で終わらせる内容ではありません。テスラという企業のフェーズが確実に変わった。そう感じさせる、非常に重要な決算だったと思います。
これから先、テスラを評価する軸は、販売台数ではなく、FSD、ロボタクシー、オプティマスがどこまで現実化するか。そちらに集約されていくのかもしれません。
ということで、今回の記事はここまで。引き続きテスラの最新ニュース、株価ニュースを皆さんにお届けできればと思っています。
また次回の記事でお会いしましょう!

文・じんべい
日本企業でサラリーマンをしながら、 米国株式投資や太陽光発電投資で資産形成し、2023年3月にサイドFIRE。 株式投資では、S&P500を積立投資しながら、 個別株はテスラを中心としたEV銘柄に集中投資を実行中。YouTubeチャンネル『じんべい【テスラとNio】について語るチャンネル』登録者数:約3万人。 X(Twitter)フォロワー数:約1万人。平日毎朝、Xにて前日のテスラ株価情報を発信、また毎週末にはYouTubeでテスラ株価ニュースを配信中。

