トヨタの欧州法人、トヨタ モーター ヨーロッパ (TME) は、2023年12月4日にベルギーのブリュッセルで開催されたトヨタのケンシキフォーラムにおいて、2035 年までに100%カーボンニュートラルを実現するための、新しいラインナップとしてアーバンSUVとスポーツクロスオーバーの2台のコンセプトを欧州で初公開しました。
この2台は、同日発表された「2026年までに欧州で6つのBEVモデルを導入する」という計画のうちの2台。これで、2022年にロサンゼルスオートショーで発表されたトヨタbZコンパクトSUV コンセプトと 2022年4月に市場に投入されたbZ4X 、そして今回の2台のコンセプトによって、6 モデルのうち 4 モデルが発表されたことになります。
現在、トヨタは、「世界のさまざまな地域で特定の顧客ニーズ、市場状況、現地インフラに対応する幅広いパワートレインを提供する」という、世界的なカーボンニュートラルへのマルチパスアプローチを開発しています。そのプログラムには、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、BEV、燃料電池電気システム、水素燃焼エンジンおよび電子燃料が含まれていて、今回、発表された2台はその中のBEVを担うモデルのコンセプトです。
その一台、アーバン SUV コンセプトは、ボディサイズが4300×1820×1620mm(全長×全幅×全高)と、コンパクトなボディながら本格的な SUV の存在感を備えたモデル。2024年には欧州最大の BEV 市場セグメントの 1 つになると予想されているB-SUVセグメントに参入するための量産モデルです。同クラスのトップセラーモデルであるハイブリッドカー、トヨタ ヤリス クロスを引き継ぐモデルともいえます。トヨタはヤリスでの成功をアーバン SUV コンセプトでも実現できるでしょうか。このモデルの詳細と生産モデルは、2024年中に発表される予定です。
もう一つ公開されたコンセプトが、スポーツクロスオーバー コンセプトです。トヨタのBEVラインアップのデザインアイコンとなりそうなこのBEVは、洗練されたエアロシルエットと特徴的なファストバックラインが印象的。トヨタとBYDが中国に設立した合弁会社、BYD Toyota EV Technology Co. Ltd. (BTET)によって中国と欧州の市場向けに開発されたモデルで、203年4月の上海モーターショーで初披露されて話題を呼びました。
トヨタによると、このスポーツクロスオーバー コンセプトは、「初めて電気自動車を購入するユーザーにとって、SUVに変わるスタイリッシュな選択肢で、5つのドア、大きなトランク、広々とした後部足元スペースの実用性と組み合わせて、最高の快適性を提供してくれるBEV」だそうです。2025年に欧州へ導入される見込みです。
アーバン SUV コンセプト Gallery
スポーツクロスオーバー コンセプト Gallery