合同会社DMM.comが提供するEV充電サービス「DMM EV CHARGE」は、2023年12月12日に記者会見を開き、日本国内で初となる「NACS(North American Charging Standard)」と「CHAdeMO」の両規格に対応したダブルコネクタ急速充電器と、それを導入できる「0円プラン」を発表、提供を開始しました。
会員数4101万人を誇る総合サービスサイト「DMM.com」を運営する合同会社DMM.comは、AIから地方創生まで60以上の事業を20以上のグループ会社で展開しており、2023年5月より全国の商業施設や宿泊施設、公共施設、マンション等に対してEV充電サービスを提供する「DMM EV CHARGE」を開始しました。同サービスは、EV充電器導入に伴う初期費用(機器・工事費)とサービス利用料が無料の「0円プラン」をはじめ、事業者のニーズに合わせた様々なプランを提供し、事業者が設置場所の利用ニーズ・利用状況に応じて、最適な充電器を選択することができる取り組みで、事業開始から半年で5000口のEV充電器を受注するという急成⻑を果たしています。
「DMM EV CHARGE」が提供するEV充電器は、6kW〜180kW出力の普通充電器と急速充電器でしたが、今回、「NACS」と「CHAdeMO」の両規格に対応する最大出力90kWのダブルコネクタ急速充電器が加わりました。同社が来期に目標としている、EV充電器1万口(急速充電器1000口、普通充電器9000口)のうちの100口(50台)が、このダブルコネクタ急速充電器となります。
現在の国内EV急速充電器の規格比率は、「CHAdeMO」が95%、「NACS」が5%となっていて、テスラオーナーがスーパーチャージャー以外の「CHAdeMO」の急速充電器で充電するためには、専用の変換コネクタを使わなければなりません。そこで、「DMM EV CHARGE」は、その不便さを解消する手段として「NACS」と「CHAdeMO」の両規格に対応したダブルコネクタ急速充電器をいちはやく展開することを決定したのです。
2023年12月よりEV充電サービス「DMM EV CHARGE」のEV事業部⻑に就任した合同会社DMM.com EV事業部 板垣良太事業部⻑は、今回発表されたダブルコネクタ急速充電器について次のように語りました。
「日本国内におけるNACSユーザー目線では、外出時に変換コネクタを利用しないと使えない規格の充電器があるので、その不便さは、今後のEV普及に当たって解決していかなければいけない一つの課題であると考えていました。そこで、日本初の『NACS』と『CHAdeMO』の両規格に対応しているダブルコネクタの急速充電器を展開することになったのです。この充電器は90kW以上の高出力タイプの急速充電器なので、6時間前後かかる普通充電と異なり、20〜30分程度で充電を完了することができます。これらの従量課金方式に対応した急速充電器を使って、ガソリンスタンドでの給油のような感覚で、さくっと立ち寄ってすぐに終わる充電体験をスタンダードにしていきたいと考えています」
「DMM EV CHARGE」は、今回同時に発表された0円でダブルコネクタ急速充電器を導入できる新プランをガソリンスタンド・コンビニエンスストアを対象にスタートし、その後、対象施設を順次拡大していく予定です。