テスラは台湾での大手会員制倉庫型店舗チェーン、コストコとの販売提携計画を突如撤回したことが明らかになりました。この決定は、テスラのCEOイーロン・マスク氏自身によって下されたものです。
2024年8月6日にテスラ台湾支社がコストコとの提携を発表。コストコ店舗でのテスラ車の販売と、それに伴い、車を購入した先着50名に対する、スーパーチャージャーの走行距離5000km(3100マイル)分無料、旅行用のタイプ2充電器ケースの提供をリリースしました。
しかし、そのわずか数時間後、マスク氏はSNS上で「この提携プログラムを中止した。承認されていなかった」とコメントし、計画の撤回を公表しました。
この提携計画は、テスラにとって異例の販売戦略でした。これまでテスラは、自社のECを通じて顧客に直接販売を行ってきました。一方、ゼネラルモーターズ(GM)などの他の自動車メーカーは、コストコを通じて会員向けの特別割引や価格設定を提供し、新車販売を行ってきた実績があります。
テスラが今回コストコとの提携を検討した背景には、台湾市場での販売拡大を狙う戦略があったと考えられます。コストコの会員制システムを活用することで、独自の顧客基盤にアプローチできる可能性があったからです。
しかし、マスク氏の決定により、この計画は実現に至りませんでした。テスラの各モデルは、引き続きテスラ社のWebサイトから直接購入するしかありません。
メイン写真提供:Tesla, Inc.