中国の高級電気自動車(EV)メーカーZeekr(ジーカー)が、2025年に日本市場への本格参入を計画していることが明らかになりました。Zeekrの親会社であるジーリー・ホールディング・グループ(吉利控股集団)※の広報担当者が、専門メディアCnEVPostに対して発表しました。
Zeekrは、2024年第4四半期から日本国内でのショールーム建設を開始する予定。初期段階では、東京首都圏、関西圏、東海地方の3つの主要エリアに展開します。
日本市場への参入は、Zeekrの国際展開戦略の重要な一部。2024年7月末時点で、Zeekrはすでに30以上の主要海外市場に進出しており、2024年末までには50市場以上を目指しています。中国メーカーは海外での販売に注力していて、最大手BYDの23年の世界での販売台数は302万台、Zeekrは12万台でした。
Zeekrは現在、中国市場で主に高級EV市場をターゲットとしたZeekr 001(シューティングブレーク)、Zeekr 007(ラグジュアリーセダン)、Zeekr X(コンパクトSUV)、Zeekr 009(MPV)などのモデルを販売しています。
日本市場向けのモデルについて具体的な発表はありませんが、同社はすでに Zeekr X コンパクトSUV の右ハンドル バージョンを開発しており、タイ、香港、シンガポールなどの地域ですでに販売されています。8月1日には、Zeekr Xの最初の右ハンドルバージョンがタイで納車されたと発表されました。
また、Zeekrは、8月13日に001と007の2025年型新モデルを発表。007には、Zeekrが量産型では世界最速の充電速度とする次世代型バッテリーが搭載されており、わずか10.5分で10%から80%の受電が可能となっています。これらの強力な新モデルが日本市場にも投入される可能性もあります。
現在、中国の主要EVメーカーの中で、日本の乗用車市場に参入しているのはBYDのみですが、同社は23年に1446台を販売し、2024年7月のEV販売台数は207台。同月317台販売のテスラを追走しています。
※ボルボ、ポールスター、ロータスカーズ等を有する中国の大手自動車メーカー