中国市場において、テスラがモデルYの一部グレードに対して限定的な値引きキャンペーンを実施することが明らかになりました。この値引きの背景には、近く予定されているモデルYの新型、通称「ジュニパー」の販売が目前であることが理由とみられています。
テスラは2024年11月25日、中国版SNSのWeiboを通じて、モデルYの2グレードを対象とした新たな販売施策を発表しました。11月25日から12月31日までの期間中、RWDモデルおよびロングレンジAWDモデルの購入者に対して、最終支払い時に1万人民元(約20万円)の値引きが適用されます。
現在、中国市場におけるモデルYのラインナップは、エントリーグレードのRWDモデル(24万9900人民元=約533万円)、ロングレンジAWDモデル(29万0900人民元=約620万円)、パフォーマンスモデル(35万4900人民元=約757万円)の3グレード構成となっています。今回の値引きは最上級グレードのパフォーマンスモデルを除く2グレードが対象となり、新規注文車両、既存在庫車両、展示車両のいずれにも適用されます。ただし、試乗車や認定中古車は対象外となります。
また、テスラは全モデルを対象とした5年間無金利ローンプログラムの期間も12月31日まで延長することを併せて発表しました。同社は4月3日より中国市場で初めてとなる無金利ローンを導入し、以降毎月末に1カ月単位での延長を続けてきました。
業界関係者の間では、このタイミングでの値引き施策について、モデルYの新型モデル投入の布石ではないかとの見方が強まっています。現行のモデルYは中国市場において高い人気を誇り、1月から10月までの販売台数は前年同期比7.91%増の37万3852台を記録。これはテスラの中国市場における総販売台数50万0685台の74.67%を占めています。
複数の自動車専門メディアによると、テスラの上海工場では既に新型モデルYの生産準備が開始されているとされ、SNS上では新型車両のスパイショットも散見されるようになっています。地元メディアのLate Postの報道によれば、テスラは2025年に5人乗りバージョン、社内開発コード「ジュニパー」を第1四半期に、7人乗りバージョンを第4四半期に投入する計画とされています。
写真提供元:Tesla, Inc.