2025年はロボタクシーと低価格新モデルを展開予定、テスラが2024度決算を発表
米テスラは2025年1月29日、2024年度決算を発表しました。第4四半期の総売上高は前年同期比2%増の257億ドル、営業利益はEVの販売価格低下の影響などもあり16億ドルと前年同期比で23%減少しました。
2024年の年間生産台数は177.3万台、販売台数は178.9万台。売上高は977億ドルとなり、前年比1%増にとどまりました。営業利益は71億ドルで、前年比20%減。営業利益率も7.2%と、前年の9.2%から低下しています。
同社のレポートによると、第4四半期には、生産台数45.9万台、販売台数49.5万台を達成。中でも主力のモデルYは、2024年も世界で最も売れた車種となる見込みです。また、1月に発表された新型モデルYは、2025年第1四半期後半には全世界での納車が開始される予定。上海工場は過去最高の販売台数となっており、中国市場におけるテスラの存在感は一層強まっています。
また、エネルギー貯蔵事業も大幅な成長をしました。第4四半期、パワーウォールとメガパックの合計導入量が11.0 GWhと過去最高を記録し、需要の伸びに対して供給が追いついていない状況が続いています。この状況に対応するため、テスラは上海メガファクトリーの建設を完了し、2025年第1四半期から生産を開始する予定。2025年のエネルギー貯蔵事業については、前年比50%以上の成長を見込んでいます。
本決算にて発表された今後の展開における注目は、2025年上半期に既存の工場で開始される新しい低価格モデルの生産です。モデルQ(モデル2)と呼ばれているこのコンパクトな新モデルについては、テスラの事業収益を底上げする大きなポイントとして市場からも注目されています。
また、本決算では、2025年後半から、米国の一部地域で始まるロボタクシー事業の計画についても触れられています。テキサス・ギガファクトリーではサイバーキャブの生産ラインの準備が進められていて、2026年に量産開始が予定されています。2024年にバージョン13の北米ローンチが話題になったFSDについては、同社はその進化に触れ、2025年内に中国とヨーロッパにおいて監視付きFSDの開始ができるように取り組んでいるとしています。
売上が前年比減となった決算を受けてテスラの株価は一旦下落しましたが、現在時間外で上昇を始めています。今後、テスラの新しいサービスや低価格の新モデルについての市場の反応にも注目です。