三菱自動車と台湾の電子機器受託製造大手フォックスコン(鴻海精密工業)傘下のフォックストロン社(鴻華先進)は、フォックストロンが開発する電気自動車を三菱自動車に供給することについての覚書を締結しました。この提携により、台湾の裕隆汽車製造股份有限公司(裕隆汽車)が生産するEVが三菱自動車にOEM供給され、2026年後半よりオーストラリアとニュージーランドで販売される予定です。
本モデルは三菱自動車がオーストラリアで発表した2030年に向けた商品計画に含まれており、今後、両社はこの覚書に基づき本契約に向けた協議を進めていくとのことです。

この提携はフォックスコンにとって日本の主要自動車メーカーとの初の契約。劉揚偉(ヤング・リウ)会長は先月の決算説明会で「1〜2カ月以内に日本の自動車メーカーとEVの受託製造契約を結ぶ」と表明しており、その相手の一社が三菱自動車であることが明らかになりました。また、劉会長は日産自動車やホンダとの協業も模索していると発言しており、今後さらなる日本メーカーとの提携拡大の可能性も注目されています。
三菱自動車はEV開発に伴う費用負担を軽減するため、すでにホンダや日産自動車との協業を進めていますが、今回のフォックスコンとの提携により、さらなる生産・開発コストの抑制を図る考えです。
三菱自動車は、今後は欧州ではルノー、北米では日産からのOEM供給に加え、今回のフォックスコンとの協業により、グローバルでの電動車ラインアップを強化していく方針です。