パワーエックスは2025年5月30日、富津館山道路のハイウェイオアシス富楽里に、同社初となる高速道路上のEVチャージステーションを開設しました。このステーションは、国内の高速道路上では初めて従量課金制を採用した公共用充電拠点としても注目されています。
新設されたチャージステーションの最大の特徴は、従来の時間課金制ではなく、実際に使用した電力量に応じて料金を支払う従量課金制を採用したことです。これまで高速道路上の充電ステーションでは時間単位での課金が一般的でしたが、この新システムにより充電効率に関わらず公平な料金体系を実現しました。
料金設定は一般価格が65~75円/kWh、PowerX First会員価格が45~55円/kWhとなっており、最大30分間の充電が可能です。利用者は充電効率を気にすることなく、必要な分だけの電力を適正価格で購入できるようになります。

ステーションには、パワーエックスが製造する蓄電池型超急速EV充電器「ハイパーチャージャー」を2機設置し、合計4口での充電サービスを提供します。各充電器は最大150kWでの超急速充電に対応しており、ブーストモードで10分間、連続出力では120kWでの充電が可能です。
設備は上り線と下り線の駐車場にそれぞれ1基ずつ配置され、24時間年中無休で運営されます。CHAdeMO規格に対応した電気自動車であれば利用でき、大容量バッテリーを搭載したEVでも短時間での効率的な充電が可能です。


ハイウェイオアシス富楽里は都心から約1時間というアクセスの良さが特徴で、南房総エリアへの観光やリゾート滞在時の重要な経路充電スポットとして期待されています。充電中の時間を有効活用できるよう、隣接する「道の駅富楽里とみやま」では地元の新鮮な食材の購入やフードコートでの食事が楽しめる環境が整っており、EVユーザーは充電時間を利用して千葉県南房総の魅力に触れることができます。
今回のオープンは、パワーエックスが全国道の駅連絡会と連携して推進している道の駅への充電インフラ整備事業の発展形として位置づけられます。同社は2024年5月から2年間で全国27カ所の道の駅に充電器を設置する計画を進めており、これまでに全国7駅でチャージステーションを整備しています。千葉県内では今回が4駅目となります。

特に千葉県では、2024年7月に「道の駅しょうなん」に第一号基を設置して以来、「道の駅みのりの郷東金」「道の駅いちかわ」にも展開しており、県内でのEV充電ネットワークが着実に拡大しています。
パワーエックスには高速道路へのチャージステーション展開について多くの要望が寄せられており、今回のハイウェイオアシス富楽里での開設は、高速道路網での本格展開への重要な第一歩となります。

ハイウェイオアシス富楽里 チャージステーションData
設置場所:富津館山道路 ハイウェイオアシス富楽里 駐車場内
住所:千葉県南房総市二部2211
※同ステーションは有料道路からのみ利用可。
導入製品:パワーエックス製 蓄電池型超急速EV 充電器「ハイパーチャージャー」
最大出力:150kW(ブーストモード・10 分間)/ 120kW(連続出力)
設置台数:2基(4口)※上り・下り線駐車場にそれぞれ1基(2口)
営業時間:24 時間(年中無休)
利用対象:充電規格「CHAdeMO」での充電に対応した電気自動車のオーナー
※一部の車種は充電不可
利用料金:従量課金制。一般価格:65~75 円/kWh 、PowerX First 会員価格:45~55 円 / kWh
充電可能時間:最大30 分間