日産自動車は2025年6月12日、新型「リーフ」インサイトビデオシリーズの最終回を公開し、第3世代となる新型リーフに搭載される先進技術の詳細を明らかにしました。新型リーフは単なる移動手段を超え、日常生活に溶け込む包括的なEVライフソリューションとして進化を遂げています。


新型リーフの最大の進歩は充電性能の向上です。150kW DC急速充電器を使用した場合、わずか14分の充電で最大250kmの走行が可能となりました(欧州仕様モデル、WLTP基準、周囲温度25℃)。
日産新型リーフのチーフプロダクトスペシャリストの遠藤慶至氏は「EVの長距離走行に対する不安を解消するため、Google Mapと連携したインテリジェントルートプランナーを搭載しました。これにより、ルート上の充電スポットを簡単かつ直感的に見つけることができ、ドライバーは安心して移動できます」と説明しています。

米国市場では、テスラの急速充電器スーパーチャージャーでの充電が可能となる北米充電規格(NACS)に対応し、充電器のプラグをポートに差し込むだけで自動的に認証と決済が完了します。
新型リーフには、ナビゲーションと連動したバッテリーコンディショニング機能が採用されています。この技術により、目的地までのルートから推測される走行負荷に応じてバッテリー温度を最適化し、エネルギー効率を向上させます。特に夏場の急速充電時には、充電後の走行負荷が低いと判断した場合、一時的にバッテリーの充電許容温度範囲を調整し、充電速度を維持することが可能です。これにより、従来課題となっていた高温時の充電性能低下を改善しています。
新型リーフは、最大1500Wの出力に対応したコンセントを室内に搭載し(地域により仕様異なる)、V2L(Vehicle-to-load)アクセサリアダプターを使用することで車から外部へ電力供給が可能。キャンプなどのアウトドアシーンや災害時の非常用電源として活用できます。


日本市場においては、V2H(Vehicle-to-Home)機能により家庭への電力供給や太陽光発電との連携が可能となります。家庭用エネルギーマネジメントシステムと連携することで、自宅全体への電力供給や停電時のバックアップ電源として機能します。これらのV2X(Vehicle-to-Everything)機能は、今後のEVではますます重要になっていくと想定されます。

チーフプロダクトスペシャリストの遠藤慶至氏は「V2Xの機能は、エネルギーの需給のバランスを取るだけでなく、再生可能エネルギーの有効活用という点で、社会的にも重要です。新型『リーフ』は単なる移動手段ではなく、エネルギーを通じて暮らしと地域に貢献する存在にもなりえます」とコメント。
第3世代となる新型「日産リーフ」は、6月17日午後9時(日本時間)に日産自動車のYouTubeチャンネルにてグローバル向けに正式発表される予定です。
