日産自動車は2025年6月17日、第3世代となる新型「日産リーフ」をグローバル向けに発表しました。新型車は次世代クロスオーバーEVとして刷新され、国内WLTC基準で600km以上の航続距離を実現しています。
初代「リーフ」は2010年の発売以来、15年間でグローバルに約70万台を販売し、推定累計走行距離は約280億キロメートルに達しています。新型モデルは、日産が長年蓄積したEV技術の知見を活用して開発されました。



新型「リーフ」は日産のデザインランゲージ「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」を採用しています。ファストバックシルエット、フラッシュドアハンドル、空力設計ホイール、フラットアンダーボディにより、空気抵抗係数は日本・米国仕様で0.26、欧州仕様で0.25を達成しています。
CMF-EVプラットフォームにより、フラットフロアと開放的な前席足元空間を確保しています。12.3インチまたは14.3インチのデュアルスクリーンを統合したモノリススタイルのデザインを採用し、一部グレードではBose Personal Plusプレミアムオーディオシステム(10スピーカー)を搭載します。


日産として初めて調光パノラミックガラスルーフを採用し、電子調光技術によりボタン操作でガラスの透明度を調整できます。

新開発の3-in-1 EVパワートレインは従来モデル比10%の小型化を実現し、新しい高剛性モーターマウントによりモーター振動を75%低減。液冷式リチウムイオンバッテリーは52kWhと75kWhの2種類を用意し、最高出力・最大トルクは52kWh仕様で130kW/345Nm、75kWh仕様で160kW/355Nmとなります。
75kWhバッテリー搭載モデルは、米国EPA基準で最大303マイル(約488km)、日本・欧州WLTC基準で600km以上の航続距離を実現しています。最大150kWの急速充電に対応し、10~80%まで最短35分で充電可能。米国仕様では北米充電規格(NACS)コネクターを採用し、テスラのスーパーチャージャーにも対応します。日本仕様はCHAdeMO方式、欧州仕様はCCS方式を採用します。

先進カメラ技術を用いた「インテリジェントアラウンドビューモニター」を搭載し、3Dビュー、フロントワイドビュー、インビジブルフードビューなどの機能で運転をサポートします。

V2L(Vehicle-to-Load)機能により、災害時やアウトドア活動での電力供給が可能です。米国仕様では室内と荷室に120Vコンセントを搭載し、合計最大1500Wの電力を供給できます。日本仕様ではV2H(Vehicle-to-Home)機能も継続採用し、欧州仕様では将来的にV2G(Vehicle-to-Grid)対応を予定しています。
新型「リーフ」は日本の栃木工場とイギリスのサンダーランド工場で生産されます。2025年秋に米国での販売開始を予定し、その他地域でも順次展開される予定です。価格などの詳細は各市場での販売開始時期に合わせて発表されます。


