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アマゾン、初の大型EVトレーラーにボルボの「VNRエレクトリック」を採用

 2040 年までに「二酸化炭素排出量実質ゼロ」を目標に掲げるアマゾン社は、世界各地で持続可能なモビリティーへの投資を続けています。そんな中、同社は南カルフォルニア州で新たにクラス8の大型EVトレーラー50台を導入しました。すでに同地域では、ラストマイルデリバリー(物流拠点から顧客までの最後の配送)において、リヴィアンやフォードのEVが運用されています。ここにファーストマイルやミドルマイルを担う大型EVトレーラーが加わることで、アマゾン社はあらゆる輸送段階で脱炭素化に向けた取り組みを行うことになります。

アマゾン社がラストマイル配送車として運用しているリヴィアンのEVバン。ガソリン車からの移行が進み、アメリカの西海岸ではすっかり日常に溶け込んでいる(写真:amazon)
アマゾン社がラストマイル配送車として運用しているリヴィアンのEVバン。ガソリン車からの移行が進み、アメリカの西海岸ではすっかり日常に溶け込んでいる(写真:amazon)

 こうした動きの背景には、連邦政府よりも厳しい排ガス規制を定めているカリフォルニア州大気資源局(CARB)の存在があります。同局が策定した「トラックに関する排出規制(ACT規制。Advanced Clean Trucks Regulation)」は、2036年にガソリンや軽油を燃料とする中型・大型トラックの販売を終了し、2045年までに州内を走行するすべての中型・大型トラックのゼロエミッション化を掲げています。そのACT規制が今年度から段階的に施行されることになり、現在、商用トラックのゼロエミッション車両への移行が奨励されているのです。

米国カリフォルニア州では、大型商用トラックのゼロエミッション化にも本格的に取り組む(写真:Volvo Trucks)
米国カリフォルニア州では、大型商用トラックのゼロエミッション化にも本格的に取り組む(写真:Volvo Trucks)

 現在、カリフォルニア州の運送業界にはテスラをはじめ、ダイムラー、ボルボ、ニコラ、ヒョンデといったさまざまな自動車メーカーの大型EVトラックが参入しています。その中で、今回アマゾンに選ばれたのは、ボルボトラック社が北米市場向けに開発した「VNRエレクトリック」です。

 VNRエレクトリックの気になる航続距離は最大約440キロメートル(275マイル)、定格車両総重量(GVWR)は約37トン(8万2000ポンド)、バッテリー容量は565kWhを誇り、90分で80%の充電が可能。車間距離制御装置や衝突回避機能、車線逸脱防止支援システムといったボルボオーナーにはおなじみの安全機能も装備されています。加えて、ドライバーの支持を集めているのが、その優れたパワーと静音性、人間工学に基づく快適なキャビン設計だといいます。

ボルボトラックのVNRエレクトリック。美しいデザインと静かなパワーを誇り、運送業界の景色を変えようとしている(動画:Volvo Trucks North America) 

 採用されたボルボのVNRは、主に海上コンテナ用トレーラーとして配備されます。海外から輸送された荷物をコンテナのまま目的地まで陸上輸送するための「ドレージトラック」と呼ばれるものです。ファーストマイルは、ロサンゼルスとロングビーチの港から、カルフォルニア州サンタフェスプリングスにあるアマゾン社の物流拠点まで。その次のミドルマイルでは、フルフィルメントセンターや仕分けセンター、航空施設などを経由して配送ステーションまでの輸送を担い、ここで荷物はラストマイルの配送車に託されます。

大型コンテナを牽引する「ボルボVNRエレクトリック」。見慣れたアマゾンのロゴを掲げたこのトレーラーを、今後、南カリフォルニアでは頻繁に見かけるようになるだろう(写真:amazon)
大型コンテナを牽引する「ボルボVNRエレクトリック」。見慣れたアマゾンのロゴを掲げたこのトレーラーを、今後、南カリフォルニアでは頻繁に見かけるようになるだろう(写真:amazon)

 今回の大型EVトレーラーの導入について、アマゾン社の物流担当副社長であるウディット・マダン氏は、以下のようにコメントしています。

「カリフォルニア州で最大規模の大型EV車両を導入できたことを誇りに思っています。脱炭素化が難しいといわれる大型トラックの分野での実現に興奮していますし、今回の導入によって学んだ知見は、今後、輸送における排出ガスの削減と、トラック運送業界の持続可能性に好影響を与えていけるようなソリューションや投資を継続していくために活用していきたいと考えています」。

 メインカットは、アマゾン社初のEVドレージトラック(写真:amazon)

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