電動革命の波に乗る! EV株投資の秘訣 第33回 by じんべい
こんにちは、じんべいです。
前編の「Q2決算速報」に引き続き、後編ではイーロン・マスクやテスラ幹部が出席した投資家向け決算説明会の内容を詳しくお伝えしていきます!

今回の説明会は、テスラの未来を占う上で非常に重要な発言が盛りだくさんでした。
最重要トピック:自動運転とロボタクシー
やはり今回、説明会の時間の大部分を費やしたのがこのトピックでした。
まずイーロンは、
「ロボタクシー市場は競合他社を大きく引き離しながら、長期的に大きく成長するだろう。拡張は数週間以内に始まる見通しだ」
このように語りました。数週間以内、つまりは8月中にも、オースティンでのさらなるサービスエリア拡大が期待できそうです。
そして、非常に野心的な目標も掲げられました。
「2025年末までに、米国人口の半数が自動運転ライドヘイリングを利用できるようにすることを目指す」
2025年末までというと、あと半年ほどです。
これがどこまで達成できるのか。具体的な次の展開地域として、フロリダ、アリゾナ、カリフォルニア、ネバダ州の名前を挙げており、もし複数の州で一気に展開されれば、株価にとっても大きなプラス材料となりそうです。
今後のテスラの株価は、EVの販売台数だけでなく、ロボタクシーの稼働地域や台数が重要なキーファクターになることは間違いありません。
さらにイーロンは、次のように語っています。
「物語の核心は自律性にある。それこそが、テスラの価値を桁違いのレベルへと押し上げる要因だ」
まさにイーロンらしい、力強い言葉ですね。この発言には、投資家として非常に大きな期待を抱かせられました。
また、イーロン節が炸裂したのがこの部分です。
「Waymoには、いったい何個あるのかわからないほど大量のセンサーが付いている。GoogleはAIには強いが、リアルワールドのAIではない。リアルワールドAIにおいては、テスラが最も優れている」
ライバルであるWaymoの名前を具体的に出し、テスラの競争優位性は「リアルワールドAI」の技術にあると改めて強調しました。
最後に、これも重要な発言です。
「来年後半にロボタクシーが財務に大きな影響を与えるだろう」
当局の承認次第という部分はありますが、もしこれが実現すれば、EVクレジット廃止後のテスラの収益を支える大きな柱になるはずです。イーロンの言葉を信じたいですね。
人型ロボット「オプティマス」の驚くべき進化
続いてはオプティマスについてです。

イーロンは、オプティマスの開発状況について問われ、次のように答えました。
「次世代モデルのオプティマス・バージョン3は非常に洗練されたデザインで、これまでで最大の製品になるだろう」
そして、テスラは驚くべき計画も明らかにしています。
- 2025年末までに「オプティマス・バージョン3」の試作機を完成予定
- 2026年から本格的な量産を開始予定
- 今後5年以内に、月産10万台規模のオプティマス生産体制を構築予定

先日、ロサンゼルスの「テスラ・ダイナー」でオプティマスがポップコーンを提供する姿が話題になりましたが、イーロンはXで、次のように投稿しています。
「来年にはオプティマスが食べ物をあなたの車まで届けるようになるだろう」
これはロボットが人間の労働を本格的に代替する未来がすぐそこまで来ていることを感じさせますね。
さらに嬉しいニュースとして、イーロンは今年11月の株主総会で、オプティマスとAIについて詳しく話すと明言してくれました。AIデーは開催されませんが、これは非常に楽しみですね。
新モデルの正体は「廉価版モデルY」か
最後に、新しい手頃な価格のモデルについても、少し踏み込んだ情報がありました。
イーロンは機関投資家からの質問に答える形で、「新しい手頃な価格のモデルは、モデルYと全く同じ見た目になる」と、ポロッと口を滑らせていましたね。

これは、市場が期待していた「モデルQ」のような完全な新デザインのコンパクトEVではなく、モデルYの機能を絞ってコストを抑えた、あるいは少し小型化したバージョンになる可能性が高まったことを意味します。
決算発表後、テスラの株価が時間外で下落しましたが、この新モデルが既存車両の改良版だとわかったことが一因かもしれません。7500ドルのEVクレジットが終了する10月以降、つまり第4四半期にこの廉価版モデルYを投入し、補助金廃止による需要の落ち込みをカバーする狙いがあるのだと思います。
まとめ:今は未来への過渡期。テスラの明るい未来を信じて
さて、今回のテスラの決算と電話会議の最新情報、いかがだったでしょうか。
正直なところ、前回と比べて際立って新しい情報は少なく、パッとしない内容だと感じた方もいるかもしれません。他のテスラ投資家の方もXで言っていましたが、イーロンは今回あまり元気がなく、声に張りもなくて少しお疲れモードでしたね。
今回の決算から一つ言えるのは、やはりテスラは今、主力事業をEVの製造販売から、ロボタクシーやAI、ロボットへと移そうとしている「過渡期」であり、来年までは業績的に厳しい状況が続くかもしれない、ということです。

しかし、「テスラの未来は明るい」とじんべいは信じています。
今開発しているテクノロジーが一気に花開けば、テスラの業績は急拡大し、その時こそ株価が再び急成長する「第3の成長フェーズ」に到達するのではないでしょうか。
このメディアをご覧いただいているテスラの長期投資家の皆さん、これから先も、テスラへの投資には一時的な困難や不安が訪れるかもしれません。それでも、私たちはテスラの可能性と明るい未来を信じています。ともに、その成長を見守り、応援していきましょう。
それでは、今回はここまで。次回の記事でまたお会いしましょう。

文・じんべい
日本企業でサラリーマンをしながら、 米国株式投資や太陽光発電投資で資産形成し、2023年3月にサイドFIRE。 株式投資では、S&P500を積立投資しながら、 個別株はテスラを中心としたEV銘柄に集中投資を実行中。YouTubeチャンネル『じんべい【テスラとNio】について語るチャンネル』登録者数:約3万人。 X(Twitter)フォロワー数:約1万人。平日毎朝、Xにて前日のテスラ株価情報を発信、また毎週末にはYouTubeでテスラ株価ニュースを配信中。