マツダは、新型BEV「マツダ6e」の英国仕様における価格と装備内容を正式に発表しました。グレードはタクミ(Takumi)が3万8995ポンド(日本円で約750万円)、タクミプラス(Takumi Plus)が3万9995ポンド(約770万円)で、いずれも4万ポンドを切る価格設定です。2025年のブリュッセルモーターショーで初公開され、ヨーロッパ各国では2025年秋から販売中の同モデルが、2026年夏に英国のディーラーに到着する予定です。注文受付はすでに開始されています。

マツダ6eは、2002年から2023年まで3世代にわたって英国で販売されてきたマツダ6の事実上の後継モデルです。従来のガソリン・ディーゼルからBEVへと完全に切り替わりました。開発は中国の長安汽車(チャンアン)との提携で行われ、同社のディーパルSL03と共通のプラットフォーム(EPA1)がベースとなっています。ただし、サスペンション、パワーステアリング、ブレーキについては、フランクフルトにあるマツダ・リサーチ・ヨーロッパが英国市場向けに独自のチューニングを施しています。
バッテリーについては、ヨーロッパ向けが68.8kWhのLFPと80kWhのNCMの2種類を展開しているのに対し、英国仕様では78kWhのLFPバッテリー1種類に統一されました。WLTP基準の航続距離は約560kmで、195kW対応のDC急速充電器を使えば10%から80%まで24分で充電できます。パワートレインは後輪駆動のシングルモーターで、最高出力258ps(190kW)、最大トルク290Nm。0-100km/h加速は7.9秒です。

CARニュースチャイナの記事によると、マツダ6eは中国市場では「EZ-6」の名称で販売されており、英国での販売価格は中国国内価格のおよそ2倍。ただし、英国のDセグメントBEV市場においては、最大の競合であるテスラ モデル3と直接的に競合する価格帯に収まっています。モデル3は2026年1月にエントリーグレードの「スタンダード」を3万7990ポンドで英国に投入しており、マツダ6eのタクミはそれより約1000ポンド高い設定です。ただし、モデル3の上位グレード「プレミアム」はロングレンジRWDが4万4990ポンド、ロングレンジAWDが4万9990ポンドとなるため、装備充実度を考慮すると、マツダ6eは価格面での競争力を持つと言えます。航続距離ではマツダ6eが約560km。これは、モデル3のスタンダード(約534km)を上回るものの、ロングレンジ(約660〜約750km)には及びません。
このほか、BMW i4(5万1370ポンド〜)、ポールスター2(4万5160ポンド〜)、BYDシール(4万5705ポンド〜)といった同セグメントの競合と比較しても、マツダ6eの価格設定は大幅に魅力的です。

ボディ形状は、サルーン(セダン)的なプロポーションに5ドアハッチバックを組み合わせたファストバックスタイル。外装の特徴として、フレームレスドア、19インチのエアロダイナミクスデザインアルミホイール(ミシュラン e-プライマシータイヤ装着)、電動格納式リアスポイラーを装備しています。フロントグリル周囲にはLEDイルミネーション付きの「シグネチャーウイング」があり、充電中には充電状況をアニメーション表示する機能を持ちます。リアにはフルワイドのテールライトバーを採用し、従来のマツダロゴバッジの代わりにレタリングが配置されています。

インテリアには14.6インチのセンタータッチスクリーン、10.2インチのデジタルメータークラスター、ARヘッドアップディスプレイを搭載。パノラミックガラスルーフは全車に標準装備です。インフォテインメントはワイヤレスApple CarPlay / Android Autoに対応し、ワイヤレススマートフォン充電パッド、14スピーカーのソニー製オーディオシステムを搭載。そのほか、デュアルゾーンエアコン、ヒーター付きステアリングホイール、空気清浄機、360度サラウンドビューカメラ、電動テールゲートなどがタクミグレードから標準で装備されます。

タクミプラスでは、シート表皮がタンカラーのナッパレザーと人工スエードクロスの組み合わせに変更されるほか、パノラミックルーフ用の電動サンシェードが追加されます。タクミのシートはマツテックス(人工皮革)仕様で、ブラックとストーンの2色から選べます。
マツダは2026年後半にマツダCX-6e(電動SUV)の英国投入も予告しており、マツダ6eとあわせてBEVラインナップの拡充を進める方針とのことです。

