中国の自動運転スタートアップ「WeRide」が、カリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)から乗客を乗せた無人車両のテスト許可を取得しました。ロイターの報道によると、この許可は2024年8月に発効され、3年間有効です。
この動きは、WeRideが約50億ドルの評価額でニューヨーク証券取引所へIPOを申請したプロセスと時期が重なっています。また、米商務省が国家安全保障上の懸念から、自動運転車を含む中国製コネクテッドカーの禁止を検討しているという報道とも時期を同じくしています。
CPUCの許可により、WeRideはドライバーあり、およびドライバーなしの試験車両で乗客を運ぶことができます。ただし、一般の人々に乗車サービスを提供することはできず、料金を徴収することもできません。WeRideは現在12台の車両を運用しており、サンノゼとその周辺地域で運行する予定です。
米国での自動運転タクシーの開発と商業化は、規制の障壁、市当局の反対、世論の反発などにより、予想以上に困難を極めています。
現在、料金を徴収して無人タクシーを運行しているのは、約700台の車両を保有するアルファベット傘下のWaymoのみです。一方、GMの子会社Cruiseは、昨年歩行者との接触事故を起こした後、今年4月に安全運転手付きでのテストを再開しました。
2017年に設立されたWeRideは、2021年にカリフォルニア州で乗客なしの車両テスト許可を初めて取得しました。自動運転バンやバス、路面清掃車も開発している同社は、シンガポールとアラブ首長国連邦でも無人運転の許可を得ています。