中国の新興EVメーカー、シャオペン(XPeng)が、新たなAI中心のモデル「MONA M03」の量産を開始したことが明らかになりました。同社の創業者であり、会長兼CEOを務める何小鵬(ホー・シャオポン)氏が自身のSNSで発表しました。
MONA M03は、シャオペンが今年4月の北京モーターショーで発表した新ブランド「MONA」の第一弾モデルです。MONAは「Made of New AI(新しいAIで作られた)」の略称で、シャオペンの最新EV技術が結集されたモデルとなります。当初はサブブランドとして発表されましたが、6月以降はシャオペンのEVラインナップの一つとして位置づけられるようになりました。
何小鵬CEOの発表によると、MONA M03の量産はすでに中国国内で開始されており、8月中旬の発売に合わせて顧客への納車を開始する予定とのことです。予定価格は20万元(約400万円)からと発表されており、比較的手頃な価格帯のEVとして若年層をターゲットにしています。
車両のスペックについては、中国の規制当局に提出された書類から一部明らかになっています。MONA M03は全長4780mm、全幅1896mm、全高1445mm、ホイールベースは2815mm。2種類のシングルモーター仕様で展開され、最高出力はそれぞれ140kWと160kWとなる見込みです。バッテリー容量や航続距離については現時点で公式発表はありませんが、この価格帯と出力を考慮すると、おおよそ400km前後の航続距離が期待できそうです。
シャオペンは、8月8日からMONA M03の予約受付を開始しており、99元(約2000円)の予約金を支払うことで、購入時に3000元(約6万円)の割引が適用されるキャンペーンを実施しています。この予約キャンペーンの反応は好調のようで、中国のSNS上では多くのユーザーがMONA M03への期待を表明しています。
MONA M03の特徴として注目されているのが、搭載されるAI技術です。シャオペンは自動運転技術の開発に力を入れており、MONA M03にも最新のAIシステムが搭載される予定です。具体的な機能については詳細が明らかになっていませんが、音声認識や自然言語処理を活用したインタラクティブなユーザーインターフェース、高度な運転支援システムなどが期待されています。
MONA M03の公式HPにアップされた、インタラクティブなユーザーインターフェースのイメージ動画
テスラをはじめとする海外ブランドや、BYD、NIOなどの現地メーカーが熾烈な競争を繰り広げる中、中国のEV市場でシャオペンがどのようなポジションを確立できるか注目されます。