欧州自動車工業会(ACEA)が2025年8月28日に発表したデータによると、7月の欧州新車登録台数は前年同月比5.9%増の109万台となり、2024年4月以来15カ月ぶりの高い伸び率を記録しました。
ブルームバーグの報道によると特に電動車両の売上が急速に回復しており、プラグインハイブリッド車(PHV)の販売台数は52%の大幅増となりました。また、純電気自動車(BEV)の販売台数も3分の1以上増加し、1月以来最良の結果となりました。

一方で、プラグイン充電機能を持たないハイブリッド車が欧州市場で最大のシェアを維持しており、新車登録台数の3分の1以上を占めています。ドイツとスペインでの堅調な需要が全体を押し上げた一方、フランスと英国での減少が全体の足を引っ張りました。
自動車メーカー別では、テスラが苦戦を続けており、7月の販売台数は40%減少し、市場シェアは0.8%にとどまりました。一方、フォルクスワーゲン、フォード、BMWは2桁の成長を記録し、中国のBYDは3倍以上の販売を達成しました。

欧州の自動車業界は、トランプ米大統領の関税政策によるサプライチェーンの混乱や、BYDを筆頭とする中国ブランドの手頃な価格のEVによる市場参入など、引き続き逆風に直面しています。欧州連合(EU)は米国に対し工業製品の関税撤廃を求める法案を迅速に進めることで、現在27.5%となっている対EU車への関税引き下げを目指しています。
EVの需要促進に向けて、各国が補助金制度の復活や延長を進めています。英国では、前政権が個人購入者向けの補助金を終了してから3年後に、EV購入支援として最大3750ポンド(約51万円)の補助金を再導入しました。消費者は対象車種の発表を待って購入を控えていたため、7月の購入は抑制されました。
欧州ブランドはEVへの移行を加速していますが、欧州委員会は今年発効予定だった厳格な二酸化炭素排出目標について、自動車メーカーに3年間の猶予を与えることで圧力を多少緩和しています。
来月ミュンヘンで開催されるIAAモビリティショーでは、BMW、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツがEV分野での信頼性向上を図る重要な機会となる見込みです。