フォルクスワーゲンは、2025年11月25日、中国・合肥市に初のテストワークショップを開設し、ドイツ本国以外で初めて新型車の完全な開発が可能になったと発表しました。同社は中国でのEV開発により、開発コストを最大50%削減できると主張しています。
今回開設された開発センターは、インテリジェントコネクテッドビークルの開発、テスト、現地生産を可能にする施設です。EV専門メディアのエレクトレックによると、新施設では現地の技術や部品サプライヤーを活用することで、開発期間を30%短縮し、コストを最大50%削減できるとしています。
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フォルクスワーゲングループ・チャイナ・テクノロジー・カンパニー(VCTC)は、同社の電動化、インテリジェント化、コネクテッド技術に特化した最も包括的な研究開発拠点となります。施設は10万平方メートルの敷地に、ソフトウェアとハードウェアのテスト、バッテリーとパワートレインの検証、完成車両の検証を行う100以上のラボを備えています。

フォルクスワーゲンは現地の技術企業やサプライヤーと協力し、自動運転、デジタル化、デジタルコックピット機能、先進運転支援システム(ADAS)など、中国市場のトレンドに対応していく方針です。同社は初のソフトウェア定義プラットフォームである「チャイナ・エレクトリック・アーキテクチャ(CEA)」を立ち上げ、18カ月以内に納車を開始する予定です。
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フォルクスワーゲンは、この新拠点を利用して中東や東南アジアなどの海外市場向け車両の開発と輸出も行う計画。中国やアメリカでの販売が低迷する中、同社は次世代EVにより効率性、先進的な新機能、大幅なコスト削減を実現し、状況の打開を目指すとしています。

