米スペースXは2026年10月20日、第3四半期(7〜9月)の決算を発表しました。売上高、利益ともに市場予想を大きく上回り、株価は時間外取引で8%以上の上昇を見せています。
スペースXは、上場企業としては2回目の決算です。同社は6月12日に1株135ドルでナスダックに上場し、約857億ドルを調達しました。8月の初回決算では、第2四半期の売上高が78億ドル、純損益は5億4100万ドルの赤字でした。
主な決算内容
売上高:145億8000万ドル(前年同期比161%増、市場予想127億ドル)
調整後EBITDA:88億1000万ドル(同306%増)
純利益(GAAP):44億ドル(前年同期は10億5000万ドルの赤字)
設備投資:195億9000万ドル(同185%増)
現金および有価証券:900億ドル
セグメント別売上高
スペース(打ち上げ等):17億7000万ドル(6%増)
コネクティビティ(スターリンク等):52億5000万ドル(69%増)
SI(旧AI):75億6000万ドル(830%増)
今回最も注目されるのは、旧AI部門の「SI」セグメントです。売上高は前年同期の9倍超となる75億6000万ドルに達し、全売上高の半分以上を占めるまでに成長しました。同社は宇宙・通信・SIの3分野で統合的なインフラを構築する企業を掲げています。設置済みの計算能力は1.7GWに達したとしています。
スターリンクの契約者数は前年同期比89%増の1360万人となりましたが、市場予想は下回りました。一方で通信事業の売上高は69%増と堅調で、収益面では成長が続いています。
設備投資は前年同期の約2.9倍となる約196億ドルに膨らみました。前回の決算後には、AIインフラへの巨額投資が嫌気されて株価が14%下落した経緯がありますが、今回は大幅な黒字転換と900億ドルの手元資金が投資への懸念を和らげた形です。同社は年末までに年換算売上高1000億ドルを目指す目標を掲げています。
前四半期の約2倍の売上高を叩き出した今回の決算は、スペースXが「ロケットと衛星の会社」から「AIインフラ企業」へと急速に姿を変えつつあることを示しています。なお、同じイーロン・マスク氏が率いるテスラも、日本時間22日早朝に第3四半期決算を発表する予定です。

