2024年7月31日、ウーバー・テクノロジーズと中国の電気自動車(EV)大手BYDは、グローバル市場に10万台のBYD製EVを投入することを中心とした戦略的パートナーシップを発表しました。
ウーバーはライドシェアのプラットフォームとしては世界最大のシェアを持ち、BYDはEV販売実績(PHEVを含む)において世界1位です。両社の協力により、ウーバードライバーのEV所有にかかるコストを削減し、プラットフォーム全体でのEV採用を加速させることが期待されています。
提携の第一段階では、ヨーロッパと中南米市場でBYD車の導入が始まり、その後、中東、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドへと展開を広げていく予定です。この取り組みの核心は、ウーバードライバーに対してBYD車の優遇価格と魅力的な金融オプションを提供することにあります。
ウーバーのダラ・コスロシャヒCEOは、「ウーバードライバーがEVに切り替えると、一般のドライバーの4倍もの排出削減効果があります」と述べ、この提携の環境面での重要性を強調。一方、BYDのワン・チュアンフー会長は、「ウーバーとBYDは、よりクリーンで環境に優しい世界に向けてイノベーションを起こすという共通の目標を持っています」と、両社の理念の一致を指摘しています。
この提携で両社は、充電、車両メンテナンス、保険などの分野でも割引や特典の提供を検討しており、各市場のドライバーのニーズに合わせたサポートを展開する予定。将来的には、BYDの自動運転可能車両をウーバープラットフォームに導入することも視野に入れているようです。
BYDアメリカのステラ・リCEOは、「この協力関係は、都市モビリティの電動化における新時代の幕開けを象徴するものです」と、今回の提携がもたらす可能性に期待を寄せています。