2024年10月15日、DeNA SOMPO Mobilityは、個人間カーシェアサービス「エニカ(Anyca)」を2024年12月31日をもって終了すると発表しました。2015年のサービス開始以来、約9年にわたり提供されてきた同サービスですが、当初の目標とした規模に到達できなかったことが終了の主な理由とされています。
エニカは、「あらゆる人のカーライフに選択肢を」というミッションのもと、個人間カーシェアを中心に、様々な形態のカーシェアリングサービスを展開してきました。サービス開始から現在まで、91万人を超える会員を獲得し、多くのユーザーに支持されてきました。
また、テスラ車をはじめとして、エニカを使うことでEVを初めて体験したというEVオーナーも多く、「実際に乗ることで価値がわかる」EV市場において、エニカは多くのユーザーにEV所有のきっかけを与えるサービスでもありました。
しかしながら、「エニカは世代を問わずクルマを愛する人々の支持を集めてきたものの、当初描いていた事業規模には及ばなかった」と同社は説明しています。若者のクルマ離れが叫ばれる中、自動車業界を活性化させる可能性を秘めていたサービスだっただけに、関係者の間では惜しむ声も上がっています。
サービス終了に向けたスケジュールとしては、2024年10月15日から新規会員登録やドライバー、クルマの登録受付を終了し、10月31日には新規シェア予約の受付を停止します。最終的に12月31日をもってサービスを完全に終了し、アプリやWebサイトの利用もできなくなる予定です。
エニカの終了は、個人間カーシェア市場の難しさを示す一例となりました。一方で、環境への配慮や所有から利用への価値観の変化など、カーシェアリングの需要自体は今後も拡大していくと予想されています。エニカの経験が、次世代のモビリティサービスの発展にどのように活かされていくのか、業界関係者の注目が集まっています。
サービス終了に関する詳細情報ついては、エニカの公式サイトやアプリ、以下の専用のサポート窓口で確認ができます。
メイン写真:「TESLA FAN BOOK」の取材にて、エニカでシェアしたモデルY(Photo by Sunao Omori)