2025年4月8日、フィアットとイタリアの老舗デザインメーカーであるカルテルがコラボレーションした特別モデル「フィアット グランデパンダ・カルテル」が第63回ミラノサローネ国際家具見本市に登場しました。
EVモデルの発売で話題を呼んだフィアット グランデ・パンダとカルテルとのコラボレーションとなったこの特別仕様車は、鮮やかな赤い外装が特徴。また、カルテルのロゴがホイールリム、リア部分、そして第3ピラーといった位置に配置されています。全長3.99mの車体サイズはオリジナルのグランデパンダと同じながら、カルテルとの共同プロジェクトならではの特徴的なデザイン要素が随所に見られます。


内装には「タスマニアブルー」と呼ばれる鮮やかな色調が採用され、「Popメランジキャンバス」などの先進的な素材を使用。シートには熱エンボス加工された「kk」モノグラムが施され、立体的な効果を生み出しています。


注目ポイントは、ダッシュボードのクラスター部分に再現された象徴的なカルテルのランプで、これは車内に隠されたイースターエッグ的な要素※になっています。
※イースターバニーというウサギが装飾されたイースターエッグを隠すという伝承があり、復活祭(イースター)には、室内や庭に隠したイースターエッグを、子どもたちが探す「エッグハント」というゲームが行われている

今回のコラボレーションモデルは、デザイン性だけでなく環境への配慮も重視。車内には「ポリカーボネート2.0」と呼ばれる第二世代のポリマーが使用されており、これは再生可能資源から生成される素材で、軽量性、耐久性、透明性と環境負荷の低減を両立させています。
フィアットCEOであり、ステランティスのグローバルCMOでもあるオリヴィエ・フランソワ氏は「このパートナーシップは、自動車業界以外の文脈で新たなオーディエンスの反応を探ることを目的としています。協力することで継続的なイノベーションの文化が育まれ、障壁を乗り越えて新しいアイデアを探求し発見する刺激になります」とコメントしています。

フィアットとカルテルのコラボレーションは、1950年代に初代フィアット500用のスキーラックを設計したことにさかのぼります。2020年には「フィアット500e カルテル」という特別モデルも発表されており、両社の絆は時間とともに進化してきました。

フィアット グランデパンダ・カルテルは、ワンオフモデルとして年4月8日から13日まで2000以上の出展者が集まるミラノサローネ2025において一般公開されています。