米国テキサス州キャメロン郡のボカチカ村ある「スターベース」が住民投票の結果、新たに市として認められることになりました。イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業「スペースX」の拠点であるこの地域では、2025年5月3日に住民投票が実施され、賛成173票、反対4票という圧倒的多数で市への移行が決定しました。
投票権を持つ住民のうち、ほとんどはスペースX社の従業員とされています。米国とメキシコの国境付近の海岸に位置するこの地域は、面積4.6平方キロメートルの小規模な自治体となります。
今回の住民投票では、初代市長および市会議員2名も同時に選出されました。選出された公職者3名は全員がスペースXの前職または現職の職員で、競争者なく単独で出馬して当選しています。

スペースXは、この地域を新しい地方自治体に指定してほしいという請願を郡裁判所に提出していました。今回の決定により、実質的にこの市はイーロン・マスク氏の影響下に置かれることになります。
ロケット打ち上げ基地を含むこの地域では、環境への影響が懸念される一方で、これまでロケット打ち上げを妨げてきた各種規制が緩和される可能性もあります。