ホンダモーターヨーロッパ・リミテッドは2025年6月16日、7月10日から13日まで英国で開催される「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2025」において、電気自動車の新モデル2車種を公開すると発表しました。

同社は2026年からグローバル市場への投入を予定している電気自動車「ホンダ・ゼロSUV」のプロトタイプを欧州地域で初めて公開します。同車両は今年1月に米国ラスベガスのCES 2025で発表されており、ホンダの次世代EV戦略の中核モデルと位置付けられています。

注目されるのは、世界初公開となる「スーパーEVコンセプト」です。同モデルはAセグメントの小型EVとして開発され、使い勝手と「操る喜び」の両立を目指したデザインが特徴です。ホンダによると、小型車ならではの軽快な走りをベースに、高揚感をもたらす走行性能を実現したとしています。
同コンセプトモデルは今後のグローバル展開を視野に入れており、イベントに先駆けて英国で走行試験を実施済みです。会場ではヒルクライムコースでの走行デモンストレーションが予定されています。
ホンダは2026年からのF1再参戦を控えており、モータースポーツで培った技術を活用して次世代EVやハイブリッド車などの電動技術開発を強化する方針を示しています。
会場では上記2車種に加え、2025年に市販予定のホンダ初の電動スポーツ二輪モデル「EVファンコンセプト」や都市型モビリティを想定した「EVアーバンコンセプト」も展示される予定です。


グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは1993年に創始されたモータースポーツイベントで、ホンダは2005年に日本メーカーとして初めてメインスポンサーを務めた実績があります。今年はホンダのF1初勝利から60年の節目にあたり、同社にとって電動化戦略の進展を示す重要な機会となりそうです。