BMWはアウトドアや家庭用非常時電源を想定し、EVにV2LとV2Hを搭載
BMWグループは2024年8月1日、同社の主要な電気自動車(EV)モデルにV2L(Vehicle to Load)とV2H(Vehicle to Home)機能を導入すると発表しました。この戦略的な動きは、EVの実用性を大幅に向上させ、災害時の電力供給源としての役割を強化することを目指しています。
対象となるのは、BMW iX1、iX2、i5、i5ツーリング、i7、iXといった主要な電気自動車モデルです。これらの車種に、2024年7月以降の生産分から順次、新機能が搭載されていく予定です。また、MINIブランドの電気自動車モデルは、既にこれらの機能を搭載しています。
V2L機能により、EVのバッテリーから電気機器に直接電力を供給できるようになり、アウトドアでの使用など活用の幅が広がります。一方、V2H機能は主に停電時を想定しており、EVを家庭用の非常用電源として活用できます。
ただし、V2H機能の使用は災害等による停電時に限定されるなど、いくつかの制限があります。また、2024年7月以前に生産されたモデルについては、ソフトウェアアップデートが必要となる可能性があります。
この発表は、BMWグループの野心的な電動化目標「BMWブランドでは2030年までに世界販売の半数をEVに、MINIブランドでは2030年代前半までに全車種をEV化」を裏付けるものとなっています。BMWグループは2012年のBMW i3発売以来、EV開発に注力し、現在19モデルのEVをラインナップしています。
V2H機能搭載対象モデル
下記のBMWモデルは2024年7月生産分以降V2H機能が搭載されています。
- BMW iX1 eDrive20
- BMW iX1 xDrive30
- BMW iX2 xDrive30
- BMW i5 eDrive40
- BMW i5 M60 xDrive
- BMW i5 eDrive40 ツーリング
- BMW i5 M60 xDrive ツーリング
- BMW i7 eDrive50
- BMW i7 xDrive60
- BMW i7 M70 xDrive
- BMW iX xDrive40
- BMW iX xDrive50
- BMW iX M60
※2024年7月生産分以前のモデルについては、ソフトウェアのアップデートが必要になる可能性があります。