Amazon傘下の自動運転車開発企業Zooxは2025年9月10日、ラスベガスで完全自動運転によるロボタクシーサービスを正式に開始したと発表しました。これは、ハンドルもペダルもない、自動運転専用に設計されたロボタクシーによる完全無人配車サービスを提供する世界初の事例です。
1/2 Las Vegas, let’s ride. We’re excited to announce that our service has launched in Las Vegas. What are you waiting for? Run, don’t walk (to ride). 🥳
— Zoox (@zoox) September 10, 2025
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Zooxのロボタクシーは既存車両の改造ではなく、自動運転専用にゼロから設計された電気自動車。対面式シートを採用した独特なデザインで、車両にはハンドルやペダルは搭載されておらず、完全な自動運転を前提としています。

現在、サービスは無料で提供されており、iOS・Android対応のZooxアプリから利用可能。ラスベガス・ストリップ周辺のリゾーツワールド・ラスベガス、AREA15、Topgolfなど複数の目的地間を移動できます。今後数カ月間で対応エリアと目的地を順次拡大予定とのことです。
Zooxのアイチャ・エバンスCEOは「専用設計されたロボタクシーを使用した完全無人配車サービスの開始により、ライドヘイリング体験全体を変革し、すべての乗車を楽しい体験にすることを目指しています」と述べました。

同社は2014年の創業以来、自動運転技術の開発に10年以上を費やしてきました。他社が市場参入の迅速化を図って既存車両を改造する中、Zooxは時間をかけて専用車両を開発することを選択。この戦略により、効率的なスケール拡大が可能になったとしています。
現在の運行は、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)が2025年8月6日に行った認証に沿ったデモンストレーション運行になりますが、今後ラスベガスでは有料サービスへの移行を予定。また、サンフランシスコでのサービス開始に向けたウェイトリストも受付中で、全米展開への足がかりとしています。