兼松と韓国の「オートノマスA2Z」(以下、「A2Z」)は、2026年2月6日から徳島県鳴門市で開始している自動運転タクシーの実証運行に、A2Zの自動運転システムを提供しました。兼松は2025年8月にA2Zと日本およびグローバル市場への共同展開に向けた覚書を締結しており、今回が日本国内の公共交通における初の実証事例となります。
兼松はICTソリューション、電子・デバイス、食料、鉄鋼・素材・プラント、車両・航空の5つのセグメントで事業を展開する総合商社で、非資源事業に特化した事業構造が特徴です。
A2Zは、2025年12月時点で韓国内の自動運転許可地区17地域のうち14地域で累計約90万kmを超える実証走行を実施。米国のガイドハウス社による2025年グローバル自動運転技術ランキングでは世界7位にランクインしており、シンガポールやUAEでも実証・認証実績を持っています。

同実証はNECとタクシー配⾞会社「電脳交通」、徳島県が主体となり、2026年2月6日から3月31日までの約2カ月間実施。A2Zの自動運転システムを搭載したヒョンデのアイオニック5が、鳴門市西部の実証ルートを走行します。兼松とA2Zは自動運転技術および車両の準備、技術検証を担当します。
実証では、NECの自動運転サービスプラットフォーム、電脳交通の配車システム「DS」、A2Zの自動運転管制システムを連携させた統合システムを活用。これにより、既存のタクシーオペレーションを大きく変更することなく、自動運転車両を運行に組み込む体制を実現するとのこと。同実証運行における運賃は無料です。

今回の実証はドライバーが乗車し、常に手動介入が可能な自動運転レベル2で実施。将来的には徳島県において、特定条件下における完全自動運転が可能なレベル4タクシーの導入を視野に入れた取り組みとなります。運行は8時から19時まで(配車受付は18時45分まで)で、鳴門市西部の計27カ所の乗降地点をセミデマンド型で結びます。土日・祝日と2月19日および20日は運休予定となっています。
兼松とA2Zは今回の取り組みをモデルケースとして、地方タクシー事業者が導入できる現実的なコストと運用負荷を検証し、事業モデルの構築に活用する計画。将来的にはバスなどの公共交通機関への応用も見据え、地方で深刻化しているドライバー不足や、高齢化が進む地域における移動手段の確保を目指すとしています。

