米国内のEV化を積極的に推し進めているバイデン政権では、便利で信頼性の高い米国製EV充電ネットワークのより一層の拡充も目標を掲げています。この目標にしたがい、「超党派によるインフラ法案」には、充電インフラの全国展開にフォーカスした「NEVI(国家EVインフラ)・フォーミュラ・プログラム」も盛り込まれています。
米国運輸省の連邦幹線道路局(FHWA)は、このNEVIフォーミュラ・プログラムの連邦資金予算のうち、約10%を確保。現在のEV充電ネットワークの信頼性をより高めていく必要性から、「EV用充電器の信頼性とアクセシビリティの促進プログラム」として、最大で1億ドル(約147憶円)の補助金を用意しています。
この補助金の対象となるのは、州交通局と地方自治体で、現在、稼働していないEV充電器の修理や交換に対処するための協力費用として使われます。米国エネルギー省の代替燃料データセンター(AFDC)の調査によると、充電器は定期的なメンテナンスや電源の問題など、さまざまな理由で一時的に利用できないことがあり、2023年9月11日時点では、公共充電器15万1506基のうち、4.1%に相当する6261基が休眠中だと報告されました。
「EV用充電器の信頼性とアクセシビリティの促進プログラム」の詳細が発表された9月13日には、FHWAのシャイレン・バット行政官が「EVの充電は、ガソリンを入れるのと同じくらい簡単で便利であるべきだ。私たちは、ドライバーのこうしたニーズに応え、より大規模なEV充電ネットワークを構築してゆく」と、充電設備の拡充に対する意気込みを語っています。
「EV用充電器の信頼性とアクセシビリティの促進プログラム」への申請登録期間は、2023年9月21日から同年11月13日までとなっています。
メインカットは、米国最大規模のEV用急速充電ネットワークを運営する「EVgo」の充電器。高速道路沿いや都市部を中心に次々と新設している(photo by Justin Sullivan/Getty Images)
出典:米国運輸省連邦幹線道路局
https://grants.gov/web/grants/view-opportunity.html?oppId=350190