現在、世界の多くの場所で電動モビリティへの移行が進んでおり、イギリスやヨーロッパ本土、オーストラリア、南米などでも電気バスが普及しつつあります。
その中で、アフリカ大陸において、2022年3月に初の電気バスを発売して以来、ケニア・ナイロビで大気汚染改善のために公共交通機関のバスのEV化の活動を続けている会社が、BasiGo(バジゴ)です。バジゴは、ナイロビのトップ公共交通機関の 1 つであるエンバサバ サッコと提携し 4 台の電気バス(BYD 6K)を導入。5月19日に運行を開始しました。このエンバサバ・サッコは、バジゴが納入したナイロビで4番目の電気バス事業者となります。
バジゴの特徴は Pay-As-You-Drive という革新的なビジネス モデルです。バッテリーに関するすべてをカバーする、このPay-as-You-Drive を利用すると、充電、保証、サービス、メンテナンスなどのケアを受けることができ、バスを購入した所有者は、走行キロに基づいて毎日料金を請求されるだけというサブスクリプションサービスです。このシステムにより、事業者はガソリン車やデーゼル車から、電気バスに安心して移行することができるのです。
Pay-As-You-Driveのメリット
- 走行距離に応じたシンプルな日額料金。
- オペレーターと BasiGo の間で直接デジタル請求と支払いが行われます。
- サブスクリプションには、夜間のバッテリー充電が含まれます。
- すべてのバスに標準サービスとメンテナンスが含まれます。
- バッテリーに問題が発生した場合は無料でバッテリー交換を行います。
- 専用のカスタマーケア、ロードサービス、無料ソフトウェアアップグレードなどが含まれます。
このビジネスモデルで、公共バスの電動化をアフリカ全土に広げようと計画しているバジゴ。その共同創設者兼最高経営責任者(CEO)ジット・バタチャリヤ氏は、「私たちの使命は、アフリカにクリーンな電気公共交通機関の未来を創造することだ」と語ります。
現在、バスを含む運輸部門は、ケニアの温室効果ガス排出の要因の一つで、ケニアの温室効果ガス総排出量の18%、CO2排出量の約40%が、運輸部門から排出されています。また、ケニアは温室効果ガス排出量を2030年までに32%削減することを目標ともしています。これらの現状に対して、ジット・バタチャリヤ氏はバスのEV化の重要性を主張します。
「バスは依然としてアフリカのモビリティ エコシステムの中心です。しかし、ディーゼルバスからの排気ガスは私たちの都市を覆う大気汚染の主な原因であり、都市部の CO2 排出量の最大の発生源の 1 つです。また、ケニアにおける最近の燃料危機により、ディーゼルの高額化や入手が非常に不確実になる環境が生まれました。バジゴ は、ディーゼルのコスト上昇や不確実性から解放される、高品質で手頃な価格の電気バスを提供することで、この問題を解決することを目指しています。また、ケニアの電力の90%以上は、地熱や水力などのクリーンな再生可能資源から来ていますし、電力網に余剰の再生可能エネルギーもあります。その結果、ケニアの電気バスは、世界の他の同様の取り組みよりも気候と環境により優しい取り組みとなり、国内の輸送エネルギーを輸入石油燃料から国産の再生可能エネルギーに移行させるポイントになるでしょう」
画像提供:BasiGo
参考記事
CleanTechnica
BasiGo公式サイト
https://www.basi-go.com/news/autofutures-basigo-electrifying-public-transit-in-kenya