トヨタ自動車の北米事業体であるToyota Motor North America, Inc.(以下、TMNA)は、2023年10月19日、テスラ社と、2025年からバッテリーEV(BEV)に北米充電規格(NACS)を採用することで合意したと発表しました。日本メーカーでは、日産とホンダに続く採用です。今回の合意により、トヨタ及びレクサスのユーザーは北米全域で1万2000基以上のテスラのスーパーチャージャー(急速充電設備)を利用できるようになります。
現在、トヨタとレクサスのドライバーは、アプリを通じ、ACレベル2やDC急速充電ステーション等の充電ネットワークへのアクセスがありますが、今回のNACS採用により、DC急速充電ステーションを含む、さらに多くの充電インフラが利用可能となり、BEVユーザーの行動範囲拡大につながります。
また、トヨタとレクサスは、2025年からトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ケンタッキー(TMMK)で生産予定の3列シートSUVを含む、一部のトヨタとレクサスのBEVにNACSポートを搭載します。さらに、CCS規格(Combined Charging System )を搭載したトヨタ車およびレクサス車を所有またはリースしているドライバーには、2025年以降、NACS充電を可能にするアダプターも提供予定です。
NACSはゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターも採用を決めており、米エネルギー省によるとNACSの国内のシェアは約60%に達しています。トヨタは、多様な選択肢を提供するという電動化戦略に則り、充電についても、それぞれの地域にあったサービスを提供。自宅でも公共の場でも不自由のない充電体験を通じドライバーの利便性向上を目指すべく、北米でNACSを今回採択しました。