シトロエンは2024年1月10日より、フランス本国における新型コンパクトEV「E-C3」の受注を開始しました。
全電動のE-C3は、2002年の第1世代の発売以来、560万台以上を販売しているシトロエンの最も人気のあるシリーズ 、C3の第4世代となる初のBEVモデル。C3は、シトロエンの欧州での販売台数の29%を占め、2022年には、ヨーロッパのBセグメント市場全体の11%を占める販売台数を記録しています。2024年から欧州のBセグメント市場に投入されたE-C3は、ボディサイズが全長4010mm、全幅1760mmの小型クロスオーバーです。
E-C3は、欧州を中心とした自動車雑誌の編集者や自動車ジャーナリストで組織されるオートベストが主催し、「環境への配慮がされていて、エネルギー効率が優れた車両」に与えられる「エコベスト2024」を、2023年12月に受賞。エコカーとしての能力も注目を浴びました。
身体を柔らかく包み込む心地よさとホールド性を両立したアドバンスコンフォートシートと、大きな衝撃を受けた際にスプリングとショックアブソーバー(ダンパー)が油圧ストップと連携してショックを徐々に和らげ、不整地を走行する時にも車が滑っているような印象を与えるサスペンションシステムなど、シトロエンE-C3はコンパクトなボディながら街乗り車としての乗り心地の良さや快適な走りも評価されています。
最高出力83kW(113hp)のモーターとフルオートマチックトランスミッションによって0〜100 km/hの加速は約11秒、最高速度は135 km/hで実現。都市や郊外での日常的なドライビングや交通環境においては、十分なパワーとパフォーマンスを発揮します。
充電においては、シトロエンを取り扱うステランティス初となる「BEVネイティブプラットフォーム」によって44kWhのLFPバッテリー(リン酸鉄リチウムイオンバッテリー)パックを使用することで最大320kmの航続距離(欧州WLTPモード)を実現。その20〜80%の容量を、100kWのDC急速充電器なら26分で充電し、標準のAC充電器の場合でも7kWの機能のもので4時間10分、11kWならば2時間50分で同じ容量が充電できます。また、「My Citroën 」アプリを E-C3のリモコンとして使用して、出発前に車両を予熱または予冷したり、充電スケジュールや充電ステータスをチェックすることで、日々の充電効率を高めることも可能です。
シトロエンは、このE-C3をエントリーモデルの「You」と高級ラインの「Max」という 2 グレードで欧州展開。「You」は 約370万円(2万3300ユーロ)での発売となります。同社は、このE-C3が「欧州で設計・製造されたBEVのBセグメント市場に価格破壊をもたらす」と予想していますが、「街乗りとしてBEVをさらに低価格で利用したい」と考えているドライバーに向けて、2025年からE-C3に200km航続距離バージョンを加える予定。その価格は、さらに手頃な約318万円(1万9990ユーロ)となります。