2024年1月24日、米電気自動車(EV)大手テスラは2023年第4・四半期の決算を発表しました。それによると、23年10月から12月期の売上高は1年前から増収増益でしたが、調整後の1株利益は市場予想を下回りました。
テスラの23年第4・四半期決算では、売上高は前年比3.5%アップの251億6700万ドル、純利益は前年比2.2倍となる79億2800万ドル、調整後の一株利益は71セント。納入台数は過去最高の48万4507台を記録したものの、各モデルの値下げによる影響から営業利益率は8.2%と前年比7.8ポイントのダウンとなりました。
そんな中、テスラが新たな小型クロスオーバーの生産を2025年半ばに開始する計画をサプライヤーに伝えたことが、関係者の話として報じられています。その量産型EVのコードネームは「レッドウッド」とのこと。
ロイターによると、テスラは23年、サプライヤーにレッドウッドに関する見積書作成を依頼。その際、25年6月に生産を開始する計画で、週間生産台数は1万台になるとの予想を示しました。新モデルは、まずテキサス州で、その後メキシコで生産される予定ですが、「増産は困難を伴う」との見方もテスラは示しているようです。
テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、2万5000ドルとも言われている手頃な価格の電気自動車(EV)と、それと同じプラットフォームと推測される自動運転のロボタクシーを投入する構想を持っています。23年5月の年次株主総会においては、デザインと生産技術が既存のものより優れている新型2車種の開発を進めていると発表しており、その合計の年間販売台数は500万台に達する可能性があるとも語っていました。
テスラは2024年通期の見通しについて「テキサス州のギガファクトリーで次世代車の生産に取り組む中、24年の自動車の生産・納入台数の成長率は、23年を大きく下回るかもしれない」としました。この決算発表を受けてテスラの株価は、時間外で一時6%下落しています。
メインカット:Anna Moneymaker(Gtty images)