2024年7月10日、フォードは、1960年代から80年代にかけて欧州で絶大な人気を誇ったスポーツクーペ「カプリ」 を、全く新しい電動型SUVとして蘇らせることを発表しました。
1969年から1986年までに180万台以上を販売した伝説のモデルのDNAを受け継ぎつつ、フォードの電動化戦略の一環として開発された新型カプリは、現代のニーズに応える家族向けEVに生まれ変わりました。ID.4に使用されているのと同じフォルクスワーゲンのMEVプラットフォームをベースとした、電動エクスプローラーに次ぐ同社で2台目のBEVとなります。
デザインは、その当時のカプリを彷彿とさせるクーペライクなルーフラインや、4つのヘッドランプが黒い水平グリルスラットで繋がれていた特徴的なデザインを現代的に解釈して、4つのLEDヘッドライトを黒いグラフィックでつなげたフロントデザインなど、往年のモデルへのオマージュが随所に見られます。19〜21インチの3種類のアロイホイールオプションや、鮮やかなイエローを含む大胆なカラーバリエーションも、新型カプリの個性を際立たせています。
新型カプリのパワートレインには2種類のオプションが用意されています。286馬力の後輪駆動モデルは最大627kmの航続距離を誇り、0-100km/h加速は6.4秒を記録。一方、340馬力の全輪駆動モデルは最大592kmの航続距離で、0-100km/h加速はさらに速い5.3秒を実現しています。充電性能も優れており、DC急速充電を使用すれば、わずか26〜28分で10-80%までの充電が可能です。
内装は、最新テクノロジーと快適性を重視したデザインとなっています。14.6インチのスライド式タッチスクリーン「SYNC Move」は、ドライバーが最適な角度に調整できる革新的なシステムです。フロントシートとステアリングヒーター、運転席マッサージ機能が標準装備され、長距離ドライブでも快適に過ごせます。実用性も考慮されており、最大572リットルの荷室容量や、15インチノートPCも収納可能な17リットルのセンターコンソールなど、家族での使用にも適しています。
安全面では、ブラインドスポットインフォメーション、レーンキーピングアシスト、インテリジェントアダプティブクルーズコントロールなどの先進安全技術を標準装備。オプションのドライバーアシストパックでは、アクティブパークアシストや車線変更支援など、さらに高度な運転支援機能を追加することができます。
2024年発売予定の新型カプリは、クラシックな魅力と最新のEV技術を融合させた意欲作として、フォードの欧州市場における電動化戦略の象徴的な存在となりそうです。
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