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シャオペン、空飛ぶクルマを発表! 11月に航空ショーで初飛行をお披露目

 中国の新興EV企業シャオペンモータース(XPENG MOTORS)の関連会社であるシャオペンエアロHT(XPENG AEROHT)が、空飛ぶクルマ市場に本格参入します。同社は2013年、シャオペンモータースのCEOである何小鵬(ホー・シャオポン)氏の資金援助を受けて設立され、低空飛行技術の研究開発に10年以上取り組んできました。

 シャオペンエアロHTが開発中の空飛ぶクルマには、主に2つのラインナップがあります。1つ目は「ランドエアクラフトキャリア(Land Aircraft Carrier)」と呼ばれるモジュール式の空飛ぶクルマ。この革新的な車両は陸上輸送機(キャリア)と航空機の2パートで構成されていて、両者を組み合わせることで地上走行と空中飛行の両方が可能となっています。

ランドエアクラフトキャリアは、航空機(左)と陸上輸送機(右)で構成されるモジュール式の空飛ぶクルマ
ランドエアクラフトキャリアは、航空機(左)と陸上輸送機(右)で構成されるモジュール式の空飛ぶクルマ

 中国の自動車情報メディアCar News China.comの報道によると、ランドエアクラフトキャリアのキャリアパートは、全長5.5メートル、全幅2メートル、全高2メートルの4〜5人乗り大型3軸車両です。800V高電圧プラットフォームをベースにしたEREV(レンジエクステンダーEV)で、内燃エンジンは車輪にトルクを伝達せず、電気モーターとバッテリーパックに電力を供給。混合航続距離は1000km(CLTC)に達し、800Vシステムにより18分で航空機を30%から80%まで充電することが可能です。

陸上輸送機パートは、800V高電圧プラットフォームをベースにしたEREV
キャリアパートは、800V高電圧プラットフォームをベースにしたEREV

 一方、航空機パートは完全電動の有人航空機で、垂直離着陸と低空飛行が可能です。この航空機は大型ドローンのような外観で、自動的に着陸しキャリアにドッキングできます。フル充電で5〜6回の飛行が可能で、手動と自動の両方の運転モードをサポートします。270°パノラマの2人乗りコックピットは広い視野を提供しています。

完全電動の有人航空機となる航空機パートは、自動的に着陸してキャリアとドッキングする
完全電動の有人航空機となる航空機パートは、自動的に着陸してキャリアパートとドッキング

 シャオペンエアロHT の2つ目のラインナップは、eVTOL(電動垂直離着陸)方式の空飛ぶスーパーカーです。この車両は地上ではスーパーカーとして走行し、飛行モードに切り替えると垂直離着陸が可能。混雑地域や障害物の多い場所で、短距離・低空の移動需要に応える設計となっています。

 これらの車両は、世界最大の家電見本市であるCES 2024(米国ラスベガス)で国際デビュー。特にeVTOL空飛ぶスーパーカーは、地上モードから飛行モードへの変形デモンストレーションを行い、来場者の注目を集めました。

日常的には車として活躍するeVTOL方式の空飛ぶスーパーカー
日常的には車として活躍するeVTOL方式の空飛ぶスーパーカー

飛行モードに切り替えるとプロペラが出てきて垂直離着陸が可能に
飛行モードに切り替えるとプロペラが出てきて垂直離着陸が可能に

 シャオペンエアロHTは、2024年11月に珠海航空ショーでランドエアクラフトキャリアの初公開飛行を行う計画。その後、200万元(約4000万円)を下回る価格で、同月に開催される広州モーターショーから同モデルの予約販売を開始する予定です。

 また、同社は、広州開発区と投資協力協定を締結し、世界初となる大規模な空飛ぶクルマ製造工場の準備を進めています。工場建設は2024年9月から開始し、2025年7月には、ランドエアクラフトキャリアの試作がスタート。量産と納入は2026年以降になる見込みで、同工場での年間生産能力は1万台以上とされています。

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